よく似た缶チューハイ『本搾り』と『こくしぼり』は一体どちらが美味しいのか? 飲み比べてジャッジしてみた!
第3ラウンド・レモン対決
『本搾り』 レモン(アルコール6%/果汁12%)
VS
『こくしぼり』 レモン&ライム(アルコール6%/果汁11%)
さてここでちょっとだけ異種格闘技になる。
本搾りがレモン・オンリーであるのに対して、こくしぼりがレモン浸漬酒にライムを加えたという若干の差異があるからだ。条件だけ考えれば、あとから果汁を加えたこくしぼりが有利と思われるが、どうか。
グラスに注ぐと本搾りは荒っぽく、炭酸が激しく小気味よい音を立てる。一方のこくしぼりは炭酸感はあるものの、もう少しマイルドで音もソフトだ。色味は本搾りが黄味がかり、こくしぼりは白っぽい。どちらも混濁しているが、クリア感はこくしぼりの方がいい。このあたり、シリーズ共通の特徴のようである。
香りはどちらも酸っぱいというよりもさわやかな部分を強調した仕上がり。あとからライムを絞っているはずのこくしぼりだが、そんなに大きな違いはない。
口に含むと、本搾りは果皮の苦味がガツンと押し寄せる。こくしぼりはライムで苦味を抑えこんでレモンの酸味を際立たせる手法を取ってきた。炭酸はビリビリとした本搾り、後からソフトな炭酸感が襲ってくるこくしぼりと、これまた比べづらい。
単純に苦味が平気な人は本搾り、苦手な人はこくしぼり。レモンとライムの合わせ技で実現している酸味を味わいたいなら文句なしにこくしぼりだ。レディースなら酸っぱさが心地よいこくしぼりを選ぶんじゃないだろうか。
軍配は難しすぎる。アルコール感は低いがワイルドな本搾り、スマートだけどパンチに欠けるこくしぼり。今の気分でだけ言わせてもらえばあえて先発品の本搾りを選ぶ。何故ならやはり後発品の方が研究する時間がたっぷりあり(10年以上も!)、記者は男性なので男らしい飲み口のものを気分的に選びたくなるからである。