「ギリシャ・ヨーグルト」は、どれが一番美味しいのか? 一挙に食べ比べてみた!
スプーンを逆さにしても落ちない、濃厚さとクリーミーさで人気のギリシャ・ヨーグルト。2011年に発売された森永「パルテノ」が日本におけるブームの火付け役であり、また同ジャンルのトップランナーであるが、ここにきてPB(プライベートブランド)では初となるギリシャ・ヨーグルトがAEON(イオン)・トップバリュにより3月24日発売となった。「安いけど、味はそこそこ」そんなイメージのPB商品がどこまで王者「パルテノ」に迫れるのか? 食べ比べてみた!
そもそもギリシャ・ヨーグルトとは?
ここのところ腸内環境を整えることの重要性が取りざたされている。花粉症からがんの免疫疾患全般および肥満はともかくとして、少年の非行まで全部腸内フローラ=腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)が命運を握っているという論調まであるから驚きだ。
ともかく腸内細菌の微妙な分布バランスで少なからず健康状態が左右されるのは間違い模様。それで腸に良いものの代名詞といえばヨーグルトであり、常食すれば良いのだが、味や匂いにクセがあるのは発酵食品の常。
そこで近年注目を集めているのが、食味の良さが際立つ「ギリシャ・ヨーグルト」。一体何が普通のヨーグルトと違うのかというと、その製法。乳製品を温めて発酵させて出来上がるのが通常のヨーグルト。そこで終わらないのがギリシャ風で、さらにモスリンなどの布を使って濾過して余計な水分とホエー(乳清)を除去して出来上がる水切りスタイル。
ギリシャの遊牧民は紀元前からこの方法で羊や山羊の乳でヨーグルトを製造して食し、カラダを丈夫に保ってきたという。もちろん羊・山羊の乳はクセがあるので今では牛乳由来のギリシャ・ヨーグルトが主流になっている。
食味の良さで、アメリカでは40%のヨーグルトがギリシャ風に
結果的に酸味の少ない濃厚まったりな食感とクリーミーさが凝縮して、通常のヨーグルトとは違う味わいが生まれる。その濃厚ぶりはスプーンを逆さにしても落ちないくらい。酸味と風味はだいぶ食べやすい、というか大方の人にとって非常に美味と言えるものとなる。
さらに製法の結果としてタンパク質が倍増するという健康面にうれしいポイントも追加される。そうしたところから流行先端系女性ニューヨーカーが食いつき、全米ヨーグルト・シェアの4割にまで広がるブームを巻き起こした。
そしてここ日本でも、2011年に森永「パルテノ」が日本初のギリシャ・ヨーグルトとして発売され大ヒット。あれから4年、満を持してイオンのPB商品が登場したのだ。
まずはプレーン3種比較
ヨーグルトの基本といえばプレーン。つまり素材そのまま、である。健康のために食すのなら何も加えないプレーンで食べるのが一番良いに決まっている。砂糖をたっぷり加えてしまったらその健康増進効果も半減だ。
プレーンヨーグルトは発酵した風味の上に、甘いのか酸っぱいのかはっきりしない味わいが苦手な人も多いだろうが、それがギリシャ・スタイルとなってどの程度改善されるのか、そのあたりをきちんと検証したい。
王者「パルテノ」は1カップ110g入りで141円。挑戦者イオンのPBは同じ容量で価格は138円と3円だけ安い。これだけ価格差が小さければ、味についても肉薄したクォリティを期待してしまうが、どうか。都内スーパー店頭で明治ブルガリアの「高濃度ギリシャスタイル」も並んでいたので、あわせてこちらも比較。「高濃度ギリシャスタイル」は85g入りで159円と圧倒的な高価格。グラム単価は他2点の1.5倍近い。
さあ、一番美味しくて、健康のために続けやすいヨーグルトはどれだろう?