純国産カレースパイス比較検証 ハチ食品『蜂カレー』vs S&B『特製エスビーカレー』
日本の国民食であるカレー。その原点とも言える日本人によって作られた2つのカレースパイスがある。ハチ食品『蜂カレー』とS&B『特製エスビーカレー』だ。「赤缶」として慣れ親しんでいる『特製エスビーカレー』はご存知の方も多いはず。しかし、実はそれよりも前に『蜂カレー』が存在していることはあまり知られていない。今回は、純国産カレースパイスを代表するこの2つのカレー粉を比較する。
日本のカレー粉の原点『蜂カレー』が2016年復活!
1905年に日本初の国産カレー粉を開発した大和屋二代目「今村弥兵衛」伝承の調合で発売したのが『蜂カレー』(40g・税別350円)。厳選した22種類のスパイスを使用している。発売当初から変わらない蜂のマークのレトロなパッケージが目印。昭和後期に販売を休止したが、何十年経っても「どこで買えるのか?」という問い合わせがあり、2016年3月28日リニューアルして再生産を開始。ちなみに、 蜂やはちみつが入っているわけではない。
市場シェア率80%!赤缶として慣れ親しんでいる『特製エスビーカレー』
1923年にエスビー食品創業者「山崎峯次郎」により、日本で初めてカレー粉の製造に成功。赤缶と言えば、この『特製エスビーカレー』(以下、「エスビーカレー」/37g・税別330円)というイメージが強い。現在はカレー粉市場で実に80%のシェアを誇っている。創業当時から日本人の好みに合うカレー粉を追及。30数種類のスパイス&ハーブが使われている。
どちらも公式サイトの文献を見ると「日本で初めて」という言葉が使われているのだが、スパイスを調合してカレー粉として発売をしたのはどうやら『蜂カレー』の方が先のようだ。
2つのカレー粉に使われている原材料をチェックしてみよう!
ベースとなっているスパイスで共通しているものは、ターメリック、コリアンダー、クミン、フェヌグリーク、赤唐辛子。これらに加えて『蜂カレー』には、フェンネル、コーンスターチ、ジンジャー、黒こしょう。 『エスビーカレー』には、こしょう、ちんぴ(陳皮)が入っている。またどちらにも「その他香辛料」と書かれている。
カレー缶の開け方
缶の開け方は、フタと缶の溝に何かを挟んで「テコの原理」を使えば簡単にフタが外れる。ちなみに記者はスプーンを使うことが多い。
それでは次に味について比べてみよう。