『iQOS(アイコス)』実際に使用してみてわかった喫煙者と非喫煙者が幸せに共存するための妥協点!

iQOS導入のメリット・デメリット

メリット●副流煙が発生しない/有害物質が少ない

喫煙者を攻撃する嫌煙家の一番大きな根拠が、周囲の人間に有害物質を吸い込ませてしまうリスク=副流煙だ。iQOSは燃やさないということで、そうした有害物質を90%減少することに成功した。ここで改めて思うのが、タバコの有害物質の中心はニコチンではないということ。ニコチン自体は依存性があり、大量に摂取すると血管収縮のリスクも少しはあるのだが、それより問題なのは燃焼によって発生するタール、一酸化炭素、アンモニア化合物なのだ。

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歯や部屋の壁に付着する粘つくようなヤニはタール。タバコを巻いている紙から多く発生するそれは、喫煙者にとっても摂取したいものではない。その点でiQOSはリスク少なくニコチン摂取ができるというのがメリット。その上周囲の迷惑を低減できるのだから素晴らしい。

 

最近はこうした背景から禁煙の店でもiQOSはOKという「iQOS only」表示のある店舗も増え始めている。全面的にタバコはNGという世の中の風潮の中、iQOS使用という縛りはあるものの、店内で楽しめるのは喫煙者にとっては大きな前進ではないだろうか。

 

 

デメリット●くさい/コスパが悪い/面倒で重い

iQOSは煙くはないが、ヤニくささはある。記者本人もiQOS特有の匂いは一発でわかる。通りすがりの人からiQOS臭を感じることもあるので、匂いがほとんどないというのは俗説。衣服にもそれなりに臭いはつく。そして持ち歩きに重いというのと、定期的に以下の機器を使ってメンテナンスをしなくてはならないという、以前のタバコにはなかった手間がある。

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中でも深刻な問題はコストパフォーマンスの悪さだろう。家計において削減の対象になりやすいのがタバコ代。なのに5,000円以上(キャンペーンなしなら9,980円)の初期投資が必要な上、通常のタバコとしては高価格の部類に入る1箱460円というのはいかがなものか。さらに充電池を使用した電子製品であるがゆえに故障の可能性もある上、耐用年数は2〜3年が限界だろう。そうなると家賃の更新料のように定期的にコストが上乗せされるということ。2年使用だとひと月あたり約415円の追加となる。

 

ただ加熱式たばこ自体が発展途上の代物なので、今後安価になる可能性もある上、JTからは機器代金が4,000円(キャンペーン価格で2,000円)という「Ploom TECH(プルームテック)」という製品もあるので未来はあると思う。ただそちらも現在入手困難であることには変わりはないのだが。

まとめ:喫煙者がタバコを吸い続けるための妥協点がiQOS

確かにiQOSにはデメリットもある。しかしこの先喫煙行為自体が違法になりそうなくらい嫌煙風潮は加速している。ターミナル駅周辺の喫煙所まで撤去されてしまうこともしばしば。そうなるとこうしたiQOSのような副流煙被害をもたらしにくい喫煙機器を、喫煙者は積極的に選ぶ必要があるのではないか。いろいろとデメリットはあるが、喫煙者と非喫煙者が仲良くやっていけるための妥協点がiQOSだと思うので、喫煙者は一度は導入を検討してほしい。

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またもう一つの可能性として記者が考えるのは、ニコチン・リキッド使用の電子タバコの国内解禁である。実はこうしたニコチン・リキッドは副流煙をもたらさない特徴の上に、コスパが良く匂いがないという強力なメリットがある。薬機法(薬事法)に引っかかるなら、調剤薬局などでもいいので手に入るようになってもらいたい。今でも個人使用限定だが個人輸入で入手は可能なニコチン入り電子タバコ。記者はそちらにも大いなる可能性を感じている。

オススメ度:(絶対におすすめ)
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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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