きっちり酔える! ストロング系缶チューハイ4種を定番レモン味で徹底比較!

キリンビール『キリンチューハイ ビターズ 皮ごと搾り レモン』


(350ml・実勢価格 税込137円・発売中)
アルコール分:9%/糖類ゼロ・プリン体ゼロ
原材料:ウオッカ・リキュール(レモンピール・ハーブ・スパイス)・レモン果汁・酸味料・香料・甘味料(アセスルファムK)

キリンから別ブランドでもう1本。キリンのチューハイというと「氷結」のイメージがあるが、2014年6月から全国発売されている『ビターズ』はまさにストロング系缶入りチューハイのブームに応える形で生み出されたブランド。2017年2月からは石田ゆり子出演CMとともにそのリラックス感、大人向けのイメージで人気を高めている

 

『ビターズ』の特徴は何と言っても、皮ごと絞ったからこそ生まれるほろ苦さを含んだ果実味。それはただの果実感ではなくて、厳選した果皮に加えてハーブも混ぜ込んで72時間かけて抽出したビターリキュールを配合しているのが特徴。単なる果実味だけでは物足りない大人層にアピールする。

クセのないウオッカと、クセをわざわざ封じ込めたビターリキュールの味わいがどう出るかがポイントだろう。

ということで飲んでみると、同じレモンでもこれだけ差があるかと感じるまた違う香り。アロマやハーブ、コスメ路線のレモン風味。これはリキュールに仕込まれたハーブのせいか、複雑さでは一歩抜きん出る。ただレモンの風味をストレートに味わいたい人には不思議だろう。

 

 

記者的には好きなタイプの香りだち。酸味も強すぎず、甘み控えめで苦味がキリッとくるタイプ。マーマレードは果皮がうまいと感じる人、チョコレートの中にレモンやオレンジピールが入っているとうれしいと感じる人にオススメ。一番「カクテル」としての完成度が高い。

 

 

アサヒビール『アサヒもぎたてまるごと搾り レモン』


(350ml・実勢価格 税込122円・2017年4月リニューアル発売)
アルコール分:9%/糖類ゼロ 果汁3%
原材料:ウオッカ、レモン果汁、オリーブ果実エキス、マルトデキストリン、酸味料、香料、ビタミンC、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)

最後にアサヒの製品『もぎたて』を飲んでみる。

 

2017年4月にリニューアル。収穫後24時間以内搾汁という基本ルールはそのままに、中味成分のバランスとガス圧を高めることでリニューアル。新たに導入された「新<もぎたて>キープ製法」は、超低温殺菌で果実本来の持ち味を失わないまま仕上げることを可能にしたという。本当か。

実際に飲んでみると、もはや香りが完全に「カクテル」。マティーニかよッと突っ込みたくなること確実のオリーブの香りが相まって、なかなかに不思議な香り。薬品と感じる人も多いだろう。

ただウイスキーでもクレゾール(いわゆる正露丸)臭を楽しむアイラモルトなどもあることを考えれば、そのままBADとは言い難い。

 

甘さは一番強く感じた。より女性的で、CMにも出演している菜々緒っぽい味わい。ただCMには大泉洋も吉田剛太郎もコブクロも出ているのだけれど、そちらの味のイメージは感じられなかった。アルコールが強いとは気づかずについつい飲みすぎてしまうサイレントキラータイプと言えるだろう。

 

 

なぜにどれも甘いのか、という疑問を抱かずにはいられない。これではサワーではないのか!?

4ブランドのレモン味を飲み比べて感じたのは、どれも甘いということ。本来サワーは甘いがチューハイは甘くないというのが原則だというのに、この仕上がりは何なのか。ベースがそもそも焼酎でないからチューハイの”チュー”が意味ないことは仕方ないとしても甘み付けの基準が気になる。それだけ現代人は、チューハイにさえ甘みを求めているということのなのだろうか。

 

 

また糖類ゼロを実現するために、人工甘味料を使うことによって、多少のえぐみが出てしまっていることも、4ブランドに共通。

 

 

王道のレモン味チューハイがどれかといえば、やはり『キリン 氷結ストロング』だろうか。甘みを差し引けば、確かに完成度は高いと思う。ただウオッカベースのカクテルとして割り切って考えると、『キリン ビターズ』は高品質。このままカクテルグラスに入れられても文句は言えない仕上がりは見事。ハーブの隠し味が効いていると思う。

キリン 氷結ストロング シチリア産レモン 缶 350ml×24本キリンチューハイ ビターズ 皮ごと搾りレモン 350ml×24本

クセの強さを求めるのなら最後発の『アサヒ もぎたてまるごと搾り』も捨て難い。もはやチューハイなのかどうか怪しくなってくるが、レモンテイストにオリーブを合わせた独自の味わいは真骨頂。そして万人向けで無難なのは『サントリー -196℃ ストロングゼロ』なのではないか。

アサヒ もぎたて まるごと搾りレモン 缶 350ml×24本   サントリー チューハイ-196℃ストロングゼロ<ダブルレモン> 350ml×24缶

『ストロングゼロ』の食事に合うという特質は嘘ではない。主張のなさがまた主張ということで、スッキリと料理の引き立て役に徹してくれる味わいなのである。これがレモン系チューハイの最も効果的な役割なのではないかと改めて感じてしまった。

 

 

おまけに4ブランドの期間限定味も飲んでみた!

以上でストロング系缶入りチューハイ4ブランド『氷結』『ストロングゼロ』『ビターズ』『もぎたて』の比較を終わりにするが、各ブランドの期間限定味もおまけに飲んでみたので、ご興味のある方は次ページもご覧頂きたい!