ビール系新ジャンル『本麒麟』はひたすら味にこだわった従来とは角度の違う再現力!
ビールの味に近づけようと、各社各ブランド様々な工夫で勝負を賭けているのが新ジャンルと言われるビール系のお酒。もちろん価格帯が抑えられているのは大前提。美味しければ非常に得した気がする。そんな中登場した『本麒麟』は、今一度ビールとは何なのかと考えさせられる意欲作。どうやら本気のキリンが目指したのは、味わいの再現らしい。
のどごしなのか、コクなのか、キレなのか、ビールの印象を決めるものは、実は”味”でした!?
ビールの美味しさはよく、のどごし、コク、キレなどと言われる。しかしよくよく考えてみると、やはり味なのではないか。改めて感じさせてくれたのがキリンビールの『本麒麟』(アルコール分6%・350ml・実勢価格 税込約112円・2018年3月13日発売)だ。この『本麒麟』で注目したいのは、ホップの苦味とふわりと広がる爽やかさ。舌に広がるその味は、ドイツ系ホップを一部使用して生まれた高級感を感じさせるもの。
炭酸は少し弱めに感じるが、それがかえって少し強めの6%のアルコール感とともに飲んべえな味わいを醸し出す。長期低温熟成で生まれたというコクは、飲み込んだ後もいつまでも余韻を残して、酔いの回りとともに良きリラックスタイムを演出する。
どちらかというと、ドイツのバーでぬるまったビールをちびちび飲む本格派欧州ビールの趣きさえ感じさせる。これで新ジャンルとはすごい。漢字の麒麟の文字が似合うタイプの重厚さ。
もちろん多少は舌残りの段階で、違和感のある甘み・酸味も感じるが、この価格帯ならどこか欧州ブランドビールの独特なクセだと考えても大丈夫な程度。マイルドな泡感もいい。それよりも何よりもホップ由来のきりりとした上品な苦味とじんわり広がる大麦の味わいが、ゆったりとした気持ちに拍車をかける。これを毎日仕事終わりに飲むことを楽しみに、仕事に打ち込む気になるタイプの芳醇な味わいのビール系新ジャンル。
柔らかい泡感、6%ながら頭の芯を直撃するストロングなアルコール感でしっかり酔える!
本気のキリンはとかくのどごし(キリンも出していたが)、キレ、コクなどを重視しがちなビール類新ジャンルに一石を投じる問題作を出してきた。ビール代替ドリンクを探しあぐねている人ならこの”味”と6%ながら頭の芯に来るストロングタイプのアルコール感、一度は試してみたい!
入手は全国の酒類取扱店にて。500mlサイズもあり。
photo by 尹 哲郎