コンビニで温泉卵と合わせ買いしてパワーアップする他力本願な『カップヌードル スキヤキ ビッグ』。卵有り無しで食べ比べ!
コンビニのお弁当コーナーで、最近よく見かけるようになった温泉卵(半熟卵)。その力を借りて美味しさをぐんとパワーアップさせる他力本願な(?)『カップヌードル スキヤキ ビッグ』を食べてみた。
そのまま食べると甘すぎる、「On卵 (おんたま)」=温泉卵導入でちょうど良い。でも温度が下がってしまうのが惜しい
「On卵(おんたま)」推奨メニューという、温泉卵を入れること前提なのが日清食品『カップヌードル スキヤキ ビッグ』(98gうち麺80g・希望小売価格 税抜205円・2018年3月12日発売)。
記者が何となくデジャヴを感じてしまったのは、昨年秋に発売されたカップライス商品「日清 日本めし スキヤキ牛めし」を思い出したから。”スキヤキ牛めし”を標榜していながら、”牛肉は入っておりません”と明記する謎なコンセプト。
『カップヌードル スキヤキ ビッグ』はもう少し控えめに”牛”表示はないものの、やはり大豆肉で作り上げられたフェイクすき焼きな製品だ。しかしその動物性タンパク質の不足は、外部に頼ることを推奨しているなかなかに豪快なコンセプト。
それを日清食品は「On卵(おんたま)」と呼ぶ。コンビニで購入されることが多い、カップ麺なので、お弁当などのチルドコーナーにある温泉卵を活用せよと指示する。何という開き直り…。
もちろんカップ麺に温泉卵を乗っけて美味しいというのは、SNS人気も高いレシピなので、時流に乗ったとも言える。それでは実際に食べてみよう。
麺はおなじみのつるみのある細い油揚げ麺。そこに大豆ビーフ(大豆で作った肉状のもの)、下仁田ネギと卵が入る。スープは醤油ベースの割り下味。そこに牛脂と野菜のコクを合わせた後入れオイルが加わる。
湯入れは3分。まずはそのまま食べてみる。非常に甘いし味が濃い。これはすき焼き好きでもちょっと甘すぎると感じるのではないだろうか。正直完食は厳しいレベル。とろとろの下仁田ネギは美味しいが、大豆肉なので味は淡白。
では推奨の「On卵(おんたま)」をしてみよう。とろりとした黄身を軽く混ぜて食べてみる。今度はちょうど良い。明らかにここに照準を合わせて味調整を行なっているよう。甘さもしょっぱさもマイルドになり、卵感がアップ。麺をすすると白滝を食べているような錯覚が。
いや、すき焼き好きは肉の味が欲しいと思うよ。フェイク感のある大豆肉はどちらかというと甘辛ビーフジャーキー系で、ちょっと物足りない。卵のタンパク質感も肉とは異質のものなので、やはりフラストレーションが溜まってしまう。それにチルドコーナーの温泉卵をそのまま入れるとスープ温ががくんと下がってしまうのも…。
最初からコンビニの他の棚に依存するのなら、何かしらの肉を投入した方が良いと感じてしまった。なので甘辛大好きな人以外には、あまりおすすめしにくい仕上がりと個人的には思った。
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photo by 尹 哲郎