本当に知りたい! いまAmazonで売れている『デジタルカメラ&ビデオカメラ』のランキング・ベスト5をチェック!
本当に売れている「デジタルカメラ」「デジタルビデオカメラ」って何だろう? そんな消費者のニーズに応えるべく、おためし新商品ナビでは独自にAmazonの売れ筋ランキングを調査している。今回は『デジタルカメラ』『デジタルビデオカメラ』2018年2月の販売数ランキングをチェック! 各ベスト5をランキング形式で紹介しよう。(調査はアドウェイズ社が提供するECデータ推計サービス「Nint(ニント)」のデータを元にした)
【デジタルカメラ】第5位:Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X8i レンズキット EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM 付属 KISSX8I-1855ISSTMLK
キヤノンの入門者向けデジタル一眼レフ『EOS Kiss X8i』と、標準ズームレンズ『EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM』のセット商品。すでにキヤノンEOS Kissシリーズでは最新モデル「EOS Kiss X9i」が販売されているので、いわゆる一世代前の“型落ち”商品だ。
2015年2月発売なので、すでに3年が経過しているモデルだが、センサーは約2420万画素CMOSセンサー搭載で、液晶モニターもワイド3.0型(約104万ドット)と現行のKiss X9iと同じ。主な違いはBluetoothに対応した点と、オートフォーカスの測距点が19点から45点に増えたこと。レンズキットの構成が18-55mmから18-135mmへと変更になったことぐらい。
逆に考えれば、こういった改良ぐらいで半額(Kiss X9iはレンズキットで12万3,000円強)なら、迷わずにこちらを購入しようと思ったのだろう。また、桜の時期のちょっと前であることも考慮すれば、今年の桜はデジタル一眼で、と考えた人が購入したのだろうという予測ができる。
【デジタルカメラ】第4位:RICOH 防水デジタルカメラ RICOH WG-50 ブラック 防水14m耐ショック1.6m耐寒-10度 RICOH WG-50 BK 04571
水深14メートルで連続2時間の水中撮影が可能な本格防水性能を持つコンパクトデジタルカメラ。氷点下10度でも作動したり、1.6メートルの高さから落としても大丈夫というタフさが売りとなっている。
発売は2017年5月というから、もうすぐ1年となる。有効画素数は約1600万画素で、1/2.3型CMOSセンサー(第5位のキヤノンKiss X8iよりかなり小さい)。写真画質に関しては、正直さほど特筆する性能ではない。なぜ売れたのか、記者にはよく理解できないというのは本音のところ。無理やり理由を考えるとするなら、上記のタフさが工事現場の撮影用途として人気があるのだろう。2月という時期を考えると、4月から新社会人になる学生たちが仕事に使うために購入したのかなという印象だ。
【デジタルカメラ】第3位:Nikon デジタルカメラ COOLPIX A10 シルバー 光学5倍ズーム 1614万画素 【乾電池タイプ】 A10SL
調査当時、実売で8,248円。ぶっちゃけ、何でもいいから安いデジタルカメラが欲しいという層が購入したとしか思えない(それを言ってしまうと、残り2機種もそうなのだが……)。
ただ、そういう層にとってもニコンというカメラブランドは安心感があるのだろう。有効1614万画素の1/2.3型CCDセンサー搭載というスペックは、第4位のリコーWG-50とほぼ同等。しかし画像処理のノウハウに一日の長があるニコンなので、スペック以上に「よく写る」という印象。1万円以下のデジカメということを考えれば、これで十分という人も多いのだろう。また、最近のデジカメには珍しく単3形乾電池2本で動くという便利さも人気の理由。そのへんのコンビニで電池を買ったら、すぐに使い出せるという手軽さも受けたようだ。
【デジタルカメラ】第2位:Nikon デジタルカメラ COOLPIX A100 光学5倍 2005万画素 レッド A100RD
【デジタルカメラ】第1位:Nikon デジタルカメラ COOLPIX A100 光学5倍 2005万画素 シルバー A100SL
申し訳ないが第2位と第1位は一緒に紹介させていただく。ニコンのコンパクトデジカメ・COOLPIX A100のシルバーが1位、レッドが2位と同機種のカラーバリエーションでワンツーフィニッシュだったからだ。こちらも3位のニコン COOLPIX A-10同様に、とにかく安いデジカメがすぐ欲しいという人が購入したものと予想される。
2016年1月発売のモデルで、撮像素子は1/2.3型CCDセンサー。画素数は2005万画素というスペック。このカメラで特筆すべき点は、なんと言っても薄さ19.8mm、重さ119gという小型軽量さに尽きる。シルバーとレッドというカラーからも、これは女性がバッグにスッと忍ばせる用途として購入したことが予想される。さらに撮影した写真を12種類の効果でかわいく変身させることができる「メイクアップ効果」や、ポートレートの顔を美しくすることに特化した「ベストフェイスモード」など、女性がSNSで“盛る”ための機能が搭載されている。このあたりも女性に受けたのではないだろうか。
デジタルカメラ部門の総評~不景気さが如実に現れたランキングに寂しさも…
日本経済の長引く構造的な不況は、こんなところにも現れているのかという寂しさを感じたランキング。写真が趣味という人が増えており、街の到るところで撮影している姿を見かけるが、だいたいスマホのカメラ。わざわざ高い金額を出してスマホとは別にデジカメを買う必要はないというところなのだろう。
その中で5位にランクインしたキヤノン『EOS Kiss X8iレンズキット』は一筋の光明。型落ちモデルではあるが、本格的な撮影にこだわる層の入門カメラとして良い選択だと思うし、ここから写真を趣味として楽しんでほしいと願いう。なお、ランク外だが第9位にリコー『THETA V』が入っていることに言及しておく。これはリコーがトップランナーである360度カメラの最上位機種で、写真の新たな表現ができると注目のカメラ。こういう趣味性の高いカメラが人気なのは写真の楽しさを知ってもらういいきっかけになるだろう。
【デジタルビデオカメラ】第5位:Panasonic HDビデオカメラ V360MS 16GB 高倍率90倍ズーム ブラック HC-V360MS-K
【デジタルビデオカメラ】第2位:Panasonic HDビデオカメラ V360MS 16GB 高倍率90倍ズーム ホワイト HC-V360MS-W
第2、5位に同機種のカラーバリエーションがランクイン。パナソニックの『HC-V360MS』のホワイトとブラックだ。ホワイトのほうが上位にランクインするあたり、このビデオカメラを購入しているのが“我が子録りをするママ”層なのだろうという予想がつく。それは価格にも表れており、デジタルハイビジョン撮影ができるビデオカメラで2万6,000円ほどという低価格なのだ。
この『HC-V360MS』の特徴は、遠くの被写体でもアップで撮れる「高倍率iAズーム90倍」の搭載と、傾き補正&5軸ハイブリッド手ブレ補正機能が搭載されている点。動画・静止画にかかわらず、遠くの被写体を大きく撮影する場合、その距離が大きくなればなるほどのカメラ(レンズ)のブレによるボケた動画になりがち。これを徹底的に低減する機能を搭載しているのが嬉しいところだ。
【デジタルビデオカメラ】第4位:JVCKENWOOD JVC ビデオカメラ Everio 60倍ダイナミックズーム レッド GZ-E109-R
面白いもので静止画のデジタルカメラでランク上位の低価格モデルには魅力を感じないのだが、動画のデジタルビデオカメラは低価格に大きな魅力を感じる。このJVCケンウッド『GZ-E109』は光学40倍、ダイナミック60倍ズームレンズ搭載のフルハイビジョン・デジタルビデオカメラで、価格がなんと実売で2万円を切るというから驚きだ。
もちろん映像撮影の専門家から見れば物足りないスペックなのだろうが、初心者なら十分すぎるスペック。カスタマーレビューにも「こだわる点がなければ価格もとってもリーズナブル」「安くてもちゃんと撮れます」というコメントがあるように、最低限の動画撮影を望むならこれ以上ない選択だろう。
【デジタルビデオカメラ】第3位:SONY ビデオカメラ Handycam 光学30倍 内蔵メモリー64GB ブロンズブラウンHDR-CX680 TI
高い動画撮影の技術を持つソニーから『Handycam HDR-CX680』が第3位にランクイン。このジャンルは本当にソニーとパナソニックが強いという印象。このデジタルビデオカメラも、ソニー「ハンディカム」シリーズが培ってきた動画撮影のノウハウをしっかりと詰め込んで、「空間光学手ブレ補正」という従来の約15倍(※同社比)ブレないという動画撮影のツボを押さえている。
やや高めの価格だが、これ1台で子どもの運動会や学芸会、卒業式などで大活躍することは間違いない。
さあ、いよいよ気になる第1位は?
【デジタルビデオカメラ】第1位:Panasonic HDビデオカメラ W580M 32GB サブカメラ搭載 高倍率90倍ズーム ブラウン HC-W580M-T
デジタルビデオカメラ部門では、パナソニックがワンツーフィニッシュを決めた。この『HC-W580M』はすでにメーカーが生産を終了している製品であり、現行は「HC-W585M」という機種となる。発売時期が1年半ほどの差があり、内蔵メモリー容量が32GBから64GBに代わっているのが大きな違い。価格差は9,000円ほど。つまり購買層は「価格差ほどの性能差はない」という判断なのだろう。そして、在庫がなくなり次第、販売終了ということで駆け込み需要もあるのかもしれない。
下位機種の『HC-V360MS』同様に高倍率iAズーム90倍搭載で、最大3シーン同時に撮影可能な「ワイヤレス ワイプ撮り」機能も搭載されている。カラーバリエーションはブラウンのほか、ピンクとホワイトが用意されている。
デジタルビデオカメラ部門の総評~手ブレ補正が動画撮影のキモ
動画撮影のトレンドは「デジタルハイビジョン」「手ブレ補正」「大容量の内蔵メモリー」ということになりそうだ。もちろん最新機種の上位モデルは4K動画などが可能となるが、現状のリアルな一般Amazonユーザーはそこまでのハイスペックを必要とはしていないようだ。
ベスト5も価格帯は19,000円台~43,000円台と、デジタルビデオカメラとしてはかなり安い価格帯の商品が人気。この傾向はデジタルカメラと同様のようだ。より手っ取り早く、安くてよく映るデジタルビデオカメラを求める消費傾向が見て取れる結果となった。
なお今回のランキングはAmazon.co.jpにおける「デジタルカメラ」「ビデオカメラ」カテゴリの中から「販売指数(個)」推計データを抽出してランキングにした。ランキングの集計期間は2018年2月1日~2018年2月28日。
推計データ提供:Nint(ニント)
※この分析に用いたデータについて:この記事は株式会社アドウェイズ(以下アドウェイズ)・ADWAYS TECHNOLOGY LIMITED(以下アドウェイズテクノロジー)が提供するECデータ推計サービス 「Nint(ニント)」に基づき作成されています。記事中の数値はすべて「Nint(ニント)」 が独自のビッグデータ技術を用いて算出した推計値となり、紙面の特性上詳細なデータは省略しております。より詳細なデータをご希望の方やデータについてご意見のある方は、こちらからお問い合わせ下さい。なお、記事制作に用いられたデータに係る知的財産権等はアドウェイズ・アドウェイズテクノロジーが保有しております。また転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他のトラブルが生じた場合、アドウェイズ・アドウェイズテクノロジーは一切その責任を負いません。