1年間で売れた『本』のランキング・ベスト10を発表! Amazonで売れたのはコレだ!
本の通販サイト・アマゾン(Amazon.co.jp)の販売数データをおためし新商品ナビが独自に調査! 昨年度・1年トータルの『本』販売数ランキングをお届けしよう。(調査はNint社が提供するECデータ推計サービス「Nint(ニント)」のデータを元にした)
第10位 : 儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇 (講談社+α新書)
第10位は中国・韓国・日本の関係性を儒教の観点から書いた社会政治本。48万部を売り上げたベストセラーだ。
著書のケント・ギルバート氏は、カリフォルニア州弁護士として活動する一方、TVや映画に出演するタレント業や三社の代表取締役もこなすビジネスマンでもある。モルモン教の宣教師として初来日し、1980年より日本で活動するようになった。
アメリカ人から見た三国の関係性を書いたことが多くの人に響いたようだ。
第9位 :日本一楽しい漢字ドリル うんこ漢字ドリル 小学3年生
第9位には、小学3年生を対象にした漢字ドリルがランクイン。
全例文でうんこの使用に成功! と書かれた煽りがなんとも斬新。とはいえ、馬鹿にしてはいけない。累計発行部数300万部を突破した大ヒットセラーとなっている。書店では買いづらい家庭が通販を利用して購入した結果だろうか。
下ネタは小学生にとっては言葉にするだけで笑えるマジックワード。カスタマーレビューでも、子どもたちが笑いながら自主的にドリルに取り組む姿に多くの親御さんが複雑な思いをしているようだ。
第8位 :会話もメールも 英語は3語で伝わります
第8位には、ビジネス英語に関する書籍がランクイン。
著者の中山裕木子氏は株式会社ユー・イングリッシュの代表取締役。英和の翻訳や英語論文の校閲を行うプロの翻訳家だ。本の出版は2016年10月だが、2017年2月末に『世界一受けたい授業』に出演したのをきっかけにブレイクし、年間ランキングに入る結果となった。
第7位 : モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット
今年1月、2月にもランクインしたダイエット本が第7位。
昨年5月に発売されて以降、2月には累計120万部を突破。安定して売れ続けているベストセラーだ。昨年12月に『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』で取り上げられたことで、売り上げをさらに加速させた。
著者の佐久間健一氏は、女性専用のパーソナルトレーニングジムCharmbody代表。TV企画でエクササイズを行ったり雑誌の企画に取り上げられたりと多くのメディアで活躍している。
第6位 : 日本一楽しい漢字ドリル うんこかん字ドリル 小学2年生
なんと第6位にもうんこシリーズの小学2年生を対象とした漢字ドリルがランクイン。
発売されると同時にTV・雑誌・ネット記事で連日紹介され続け、半年近くで80回近く取り上げられる盛況ぶり。著者の古屋雄作は、「人の怒らせ方シリーズ」や「神話戦士ギガゼウス」などシュールなネタを持ち味とした脚本家。クレーム覚悟で出版したそうだが、予想をはるかに上回る大ヒット作となった。
第5位 :LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
第5位には、30万部を売り上げたビジネス書が登場。
著者の1人であるリンダ・グラットン氏は、世界で最も権威ある経営思想家ランキング「Thinkers50」に選ばれるほどの人物。前著の「ワーク・シフト 」と共に、人の寿命が100歳を超えることでどのような生き方をするべきか、人々に訴える内容が大きな反響を呼んでいる。
2016年10月に発売された本書だが、2017年にはTV番組でも取り上げられたこともあり、売上を落とすことなくランクインした。
第4位 :公式TOEIC Listening & Reading 問題集2
TOEICの問題集が第4位。
2016年5月にテスト形式が変わったこともあり、公式問題集の需要も格段に増えてきた。昨年12月には同問題集3が発売されているが、集計時期の関係でこちらがランクインした。TOEICを評価対象とする企業が増えたこともあり、学生だけでなく社会人にも広まっている。
最新の問題集3ではリスニングの音声をダウンロードできるが、こちらはCDをつかって取り込む必要があるので購入の際にはご注意を。
ではベスト3の発表といこう。
第3位 : 嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
2013年に発売されたビジネス書が第3位。発売後すぐに35万のベストセラーとなり、2015年には75万部突破&舞台化された。さらに、昨年の1月からはTVドラマとして放送された影響もあり、年間ベストセラー4年連続トップ3入りを果たすなどその勢いは留まることを知らない。
2017年8月に発売された『漫画 君たちはどう生きるか』と共に人生を変える本としても取り上げられるなど、今年も大注目のビジネス書だ。
第2位 : 日本一楽しい漢字ドリル うんこかん字ドリル 小学1年生
6位と9位に引き続き、小学1年生を対象としたうんこ漢字ドリルが堂々の2位!
著者の古屋雄作氏は元々うんこ川柳を発売する予定だったが、出版社の意向で漢字ドリルに方向転換。川柳も例文へと姿を変えて掲載された。「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ(ジェームズ・W・ヤング)」と言われているが、うんことドリルを組み合わせるアイデアはあまりにも斬新な発想と言えるだろう。
日本ブックデザイン賞2017のパブリッシング部門で銅賞を受賞するなど、言葉に抵抗のある人もさすがに実力は認めざるを得ない結果となった。
さぁ、いよいよ第1位の発表だ!
第1位 : TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
TOEIC対策本が堂々の第1位!
元々前著の『新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ』からTOIECのバイブルと呼ばれていたこともあり、発売された2017年1月から常に上位をキープし続けている。著者は神田外語学院でTOEIC講師をしているTEX加藤氏。新形式になってから受けたテストは全て満点を取っている実力者だ。
TOEICスコア500点以上の人を対象に書かれている。
総評 ~ビジネス書・教育本が根強い人気に
昨年度は、人生を考えるビジネス書や教育関連の本が売れた年となった。
様々な要因が考えられるが、働き方改革や団塊世代の定年など社会全体として目に見える問題が浮き彫りになったことも少なからず影響しているだろう。その一方で、英語や漢字といった学力を向上させるための本が6冊もランクインしているのも注目ポイントだ。
2018年度は一体どのような本がヒットするのだろうか。明るい未来を照らす本が登場してくれることに期待をしたい。
なお今回のランキングはAmazon.co.jpにおける「本」カテゴリの中から「販売指数(個)」推計データを抽出してランキングにした。ランキングの集計期間は2017年4月1日~2018年3月31日。
推計データ提供:Nint(ニント)
※この分析に用いたデータについて:この記事は株式会社Nintが提供するECデータ推計サービス 「Nint(ニント)」に基づき作成されています。記事中の数値はすべて「Nint(ニント)」 が独自のビッグデータ技術を用いて算出した推計値となり、紙面の特性上詳細なデータは省略しております。より詳細なデータをご希望の方やデータについてご意見のある方は、こちらからお問い合わせ下さい。なお、記事制作に用いられたデータに係る知的財産権等は株式会社Nintが保有しております。また転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他のトラブルが生じた場合、株式会社Nintは一切その責任を負いません。