昨年度・Amazonで売れた『マンガ』のトータルランキング・ベスト10を発表!
おためし新商品ナビの独自調査による、1年間・Amazonで売れた『マンガ・コミック』の冊数ランキングベスト10を発表しよう。昨年度トータルの売れ行きがわかるのは、この記事だけ!(調査はNint社が提供するECデータ推計サービス「Nint(ニント)」のデータを元にした)
第10位 :ヘナヘナ快進撃: (漫画)ニートひきこもりうつの私にワクワクの源泉が与えた奇跡
第10位は、ニートひきこもりうつの生活から抜け出すノンフィクションエッセイ漫画。
著者の瀬海歩氏は2013年8月にKindleデビューした電子書籍作家。「楽しい休日の過ごし方」「ブログのネタ帳」など、ちょっと気になるネタを題材とした本コンスタントに出し続けている。日常に変化を求める人にもおすすめの作家だ。
第9位 : 奥さんバレー (アクションコミックス)
成人向け漫画を手掛ける前田千石氏の短編作品集が第9位。人妻とのHなシーンが描かれている。
2013年に発売された本だが、Kindleの無料キャンペーンなどの効果もあり2017年度の年間ランキングにランクインした。しかし、数ある著書の中でなぜこの漫画がTOP10入りしたのかは謎。著者のHPやツイッターの更新が止まっているので近況についても不明だ。
第8位 : 精神病棟入院記 (LAZA COMICS)
第8位には、まんだらけのWEBコミック「ラザ」で連載されていた漫画がランクイン。当時16歳の著者が、精神病棟に入院してから快復するまでの実体験を元に描かれている。単行本には、描き下ろし50ページ以上と超豪華な仕様。web連載のファンやKindle Unlimitedで売り上げを伸ばした。
著者の岡野く仔氏は、現在も商業や趣味で漫画を描いており、昨年にはおそ松さん公式アンソロジー ~コント松集~などにも参加している。
第7位 : 中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ (日経BPムック 日経DUALの本)
第7位は、2017年3月に発売された中学受験に向けた漫画。日経DUALで連載されていた「ドタバタ中学受験★物語」が元となったムック本だ。4つの家庭をメインに描かれているので、読者にも親近感がわきやすく多くの人から共感の言葉をもらっている。
漫画担当の高瀬志帆は、現在週刊ビッグコミックスピリッツにて「二月の勝者」を連載している今話題の漫画家だ。
第6位 : 中学受験 まんがで学ぶ! 国語がニガテな子のための読解力が身につく7つのコツ―――説明文編
中学受験対策の漫画参考書が第6位にランクイン! 著者の長尾誠夫氏は高校教師と小説家の2つの顔を持っており、主に歴史に関する小説を執筆している。
漫画には可愛らしいキャラクターたちが登場し、中学入試レベルの長文読解が楽しく勉強できる内容となっている。小説家が手掛けていることもあり、イラストだけでなく話も面白いと大好評。
第5位 : 漫画版 世界の歴史 全10巻セット (漫画版 世界の歴史) (集英社文庫)
世界の歴史を漫画で学べる10巻セットが第5位にランクイン。発売は2009年と9年も前になる。
世界史を学べるセットは学研や角川でも発売されているが、文庫サイズ×10巻のコンパクトさが今でも受け入れられているようだ。世界史は中学3年生~高校生が多く触れはじめる分野。そのため、大きな本よりも手軽に読めるこのタイプがヒットしたのだろう。
ケース付きなので子どもや親戚へのプレゼントなどにもピッタリの1品。
第4位 : マンガでわかる! 幼稚園児でもできた!! タスク管理超入門 impress QuickBooks
第4位にはタスク管理に関するビジネス漫画が登場。
著者の岡野純氏はサラリーマンと漫画家のダブルワーカー。サラリーマンとして仕事をする中で気付いた手法や漫画を描く上でのテクニックを本として出版している(漫画のテクニックではない)。
理論ではなく、実体験を元に書かれているので地に足の着いた内容が多く、多くの人に共感を得ているようだ。超入門と付いた本は多くあるが、幼稚園児でもできると書かれている以上、いささか実践するのに緊張してしまう。
さあ、いよいよベスト3の発表といこう。
第3位 :からかい上手の高木さん(6) フィギュアつき特別版: ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル (特品)
第3位には、今年1月~3月にTVアニメ化された原作漫画の特別版がランクイン。ヒロインの高木さんフィギュアの付いた特別版は元々税込2,800円だったが現在は4,300円と高騰中。いわゆるオタク向けの漫画やアニメは店舗特典が付くのでアニメ専門店での購入がメインとなるが、品薄の影響もありAmazonでの売り上げを伸ばしたのだろう。
第8巻にも付いたフィギュアの出来が良いと評判だ。
第2位 :マンガでわかる! 10才までに覚えたい言葉1000
小学生向けの学習本が第2位。花まる学習会代表、算数オリンピック委員会理事など様々な活動を行う高濱正伸氏が監修した本だ。2016年に6月に発売されて以降、フジテレビ系列局教養番組の『テレビ寺子屋』でも度々放送されており、2017年度はコンスタントに売れ続けた。
今年4月には、岐阜県で初の花まる学習会 多治見教室が開講され、再び脚光を浴びることが期待される。
いよいよ第1位の発表!
第1位 : まんがでわかる 伝え方が9割
2017年度のトップセラーとなったのは2013年に原作が発売されたビジネス書の漫画版。こちらは2016年1月に発売され、原作と合わせてシリーズ累計124万部を突破した大ヒット作だ。
株式会社ウゴカス代表取締役として活躍するコピーライターの佐々木氏は、250の企業や行政で伝え方に関する講演を行っているカリスマ的存在。TVにも出演し、積極的に活動を行っている。
コピーライターとして成長する中で見つけた人に伝える方法をマンガにまとめた一冊。
総評 ~ 漫画でも教育強し!
年間ランキングの内6冊がビジネス書や教育に関する本がランクインする結果となった。難しい内容でも、漫画の読みやすさを活かして広い層で受け入れられているようだ。
一方で、娯楽としての漫画はあまり目立った順位には現れなかった。フィギュア付きの高木さんを除けば、Kindle効果によって売り上げを伸ばした結果と言えるだろう。新刊コミックスはそれぞれの出版社が運営するアプリもあるので、Amazonで購入する人は少ないのかもしれない。
2018年度は一体どのようなランキングとなるのだろうか。ロングセラーを押しのけて、新たな風が吹き込むことに期待したい。
なお今回のランキングはAmazon.co.jpにおける「コミック」カテゴリの中から「販売指数(個)」推計データを抽出してランキングにした。ランキングの集計期間は2017年4月1日~2018年3月31日。
推計データ提供:Nint(ニント)
※この分析に用いたデータについて:この記事は株式会社Nintが提供するECデータ推計サービス 「Nint(ニント)」に基づき作成されています。記事中の数値はすべて「Nint(ニント)」 が独自のビッグデータ技術を用いて算出した推計値となり、紙面の特性上詳細なデータは省略しております。より詳細なデータをご希望の方やデータについてご意見のある方は、こちらからお問い合わせ下さい。なお、記事制作に用いられたデータに係る知的財産権等は株式会社Nintが保有しております。また転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他のトラブルが生じた場合、株式会社Nintは一切その責任を負いません。