銚子電鉄が経営不振脱出の秘策は『まずい棒』! 起死回生スナックを食べてみた

経営難脱出菓子という新しいジャンル

 

“銚電”こと銚子電鉄(銚子電気鉄道)は千葉県内全長6.4kmを走るノスタルジックな電車。2006年の経営危機ではネットの掲示板をきっかけに話題となり、支援のための同社が発売する「ぬれ煎餅」購入の支援が集まり、危機を脱したが、乗降客の減少には歯止めがかからず、今度こそ”ヤバい”のだとか。その起死回生のための秘策が『まずい棒』…。とりあえず食べてみたい!

 

「お化け屋敷電車」とともに出発進行する『まずい棒』は本当にまずいのか?

銚子電鉄(千葉県銚子市)はノスタルジックなムード漂う電車・路線なのだが、近年は経営危機を脱するために、「日本一のエンタメ鉄道」を目指すことに方向転換。「イルミネーション電車」「バルーン電車」、果ては車内をお化けが走り回る「お化け屋敷電車」などの奇策でしのいできた。

もともとはこういうのどかなムード

でも夏には一日二回、こうしてお化けが乗る

 

その収入の柱は、いつの間にか同社が製造・販売する「ぬれ煎餅」。購入支援で話題となりヒット商品となったが、ブームもさすがに今は去ってしまって、その売り上げもかんばしくないという。

醤油がしっとりしみてて美味しいんだけどね

 

とはいえ現状、銚子電鉄の社員が自嘲的に「うちはもう煎餅屋ですよ」というくらい売り上げの7割はその「ぬれ煎餅」だというから問題は深刻。さらに国の補助金も削減されたという。

確かにパッケージの電車も”火の車”状態

 

そこで起死回生の一発として、考え出されたのが『まずい棒』(6g・希望小売価格 税込50円・2018年8月3日発売)。とはいえ、味がまずいのではなく、経営状態が”まずい”ということでのネーミングだとか。

何とパッケージは、「蔵六の奇病」「地獄変」で知られるホラー漫画の巨匠・日野日出志が担当。ただグロテスク画風は控えめで、特徴的な天然パーマ風髪型も備えているが、かわいらしいキャラクターは「まずえもん(魔図衛門)」

実際に食べてみると、コーンポタージュ味のほんのり甘い棒状コーンスナック。普通に美味しい。軽く5〜6本はいけるなと思っていたら、15本セット(税込600円)も同時発売なんだという。

日野ファンなら何が何でも欲しくなる「まずえもん(魔図衛門)Tシャツ」(税抜3,000円)もあり。こっちの方が魅力的とは、口が裂けても言えないが

 

この経営難脱出菓子『まずい棒』は、現在のところ竹本勝紀社長の「まずい…もう1本!」を合言葉に2018年8月3日、「お化け屋敷電車」にて販売スタートするという。他には同線の犬吠駅、ぬれ煎餅駅などの駅売店と、ネットショップのみで販売される予定。

ちなみに今年で第4弾となる好評「お化け屋敷電車」の題材は、『まずい棒』の考案者である怪談蒐集家の寺井広樹による「傀儡子(くぐつ)の呪い人形」。実際に銚子の地で語り継がれてきた恐ろしくも哀しい物語が、車内で繰り広げられる。開催日は8月3,5,10,12〜15,18,24〜26日。料金は大人2,700円/中・高・大学生2,000円/小学生1,500円/4才以上の未就学児1,000円(全て税込。発売中)。購入予約はこちら
※8月3日、5日は『まずい棒』無料配布

 

 

果たして起死回生なるか、応援したい人は『まずい棒』購入を! 販売は”経営がまずくなくなるまで”継続する。

公式サイトはこちら

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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