ボジョレーもいいけどピンクオレンジのシャンパン気分でたちまちラグジュアリー感の「ロゼ スパークリングワイン」がおすすめ!
秋はボジョレーヌーボー解禁日(今年は2018年11月15日)もあるワインのハイシーズン。ただ一年中楽しめて、シュワシュワ炭酸が飲みやすく、見た目にも鮮やかピンクオレンジが素敵なロゼ・スパークリングでワイン感を楽しむのも良いもの。今回はそんな見た目も美しいスパークリングワイン(ロゼ)のお手頃価格の代表銘柄を飲み比べてみた!
スパークリングワインとシャンパンは同じもの!? そもそもロゼ・ワインって赤や白とどう違うの!?
最近では日本酒もスパークリングしてしまうほど、炭酸アルコールドリンクが大人気。缶チューハイに代表されるRTDドリンクも炭酸だし、ビールはもちろん炭酸。ではワインに炭酸が入ると、シャンパンになるのだろうか?
そもそもスパークリングワインとシャンパンの違いは何なのだろうか? 結論から言うと、ほぼ同じもの。ただフランスのシャンパーニュ地方で厳しいワイン法に則って作られたものがシャンパンと呼べるだけ。なので同じものと考えて差し支えない。ちなみにシャンパンの代表ブランドには「モエ・エ・シャンドン」やドンペリと呼ばれてバブルの象徴ドリンクだった「ドン・ペリニヨン」などがある。いずれも高価なタイプのお酒である。
ではシュワシュワと炭酸が効いているワインを気軽に楽しむことはできないのか。できる。しかも近年では企業努力の賜物で、美味しいスパークリングワインが増殖中。そこで千円札一枚程度で購入できる美味しいロゼ スパークリングワインを集めてみた。
赤、白よりも私はロゼ! という若者の主張。世界的なロゼ ブームが訪れようとしている!
近年ではワイン自体も赤、白という二大派閥よりもロゼを選ぶという傾向が世界の若者中心にあるという。ロゼというとなぜか一段下のような印象に取られがちだが、今一度見直してみるとオレンジとピンクの中間という絶妙なカラーリングはインスタ映え確実だし、飲めば実に程よく初心者にも飲みやすいテイストのものが多い。
作り方は赤ワイン同様にぶどう果皮などの着色力のある素材を果汁に漬け込み発酵させるのだが、着色が色づいた段階でそれらを取り去って、美しい色をキープして作る。まれに例外もあるが、赤と白のワインを混ぜ合わせて作るわけではない。
そうして炭酸とともに生まれるロゼ スパークリングワイン。美しいピンクオレンジと、飲みやすいノドごしで、うんちくを語ることを好まない若い世代中心に支持されているようだ。ではお手頃価格で美味しい3本を飲み比べてみたい。
日本でも人気のお手頃美味ワインブランドから登場したロゼ スパークリング
メルシャン『フロンテラ プレミアム スパークリング ロゼ』
19世紀にぶどうを食い荒らす害虫の甚大な被害を受けたフランス、その時に純粋なフランスのぶどう用の苗木を持って移住した人々が、害虫の存在しない南米の国・チリで農薬を使わずに作り始めたのがチリワインの始まり。なので、フランスワインともともとは同じ下地を持つことと、オーガニックワインの産地として安価で品質の良いワインを生み出すことで知られる。
この『フロンテラ プレミアム スパークリング ロゼ』は、チリNo.1のワイナリー、コンチャ・イ・トロ社による手頃で美味しいワインブランドとして日本でも人気の「フロンテラ」から登場したスパークリングワイン。
「プチハレの日等、少し贅沢な気分を味わいたいときにどうぞ」(メーカー・談)
とのことだが、味の方はどうだろうか。
ピンクオレンジの色味は3本の中で一番薄く、デリケートな色合いがきれい。開栓はシャンパンスタイル。振らなければ大丈夫だが、念のため室内照明機器を直撃しないようにハンカチなどの布をかけて、その上から開栓するのがおすすめ。
ポンッという小気味良い音がして、ふんわりとした甘いぶどうの香り。赤ワイン用ぶどう品種として知られるシラーズを主体とし、チェリーなどの赤い果実を加えて仕上げた辛口なんだとか。
すぐに消えていく刹那的で豊かな泡とともに一口飲むと、本当に辛口! これは大人の味わい。酸味も強めで、アルコール感がすごい。これだけグイグイ飲むというよりは、食事と一緒にちびちび飲んだ方が酔っ払いにくいかも。でも高アルコール人気の現代日本にはぴったりな気もした。
ほんのりの甘さで広がるライトなアルコール感が飲みやすい!
サントリーワインインターナショナル『モマンドール ロゼ』
スペインを代表するカヴァ(スパークリングワイン)ブランド「フレシネ」の製造元・フレシネ社とサントリーが共同開発したお手頃スパークリングワイン・ブランドの「モマンドール」。9月にパッケージリニューアルを行い、より華やかなルックスになって登場した。美しいロゼカラーと、フランボワーズなどの赤いベリーの香り、すっきりとした味わいが特徴だというが、実際はどうか。
またしてもパーティー気分を味わえるポンッの音とともに開栓。近所の人に次から次へとシャンパンの栓を抜いているパリピかと思われないか心配だ。グラスに注ぐとシュワシュワの炭酸とともにグラスを彩る濃いストロベリーカラー。ほんのりと甘い香りがする。
口に含むとピリピリの炭酸が心地いい。思ったよりはドライだったが、飲みやすい。後味にはほんの少しの甘みが残る。食事中はもちろんだが、バランスの良い味わいなので、食後にゆっくり飲んでもいいかも。
今回紹介した中ではアルコール度数は弱めだが、それでも缶チューハイの高アルコール製品が9%ということを考えれば、そんなに油断してはいけない。
お手頃価格でラグジュアリー感あふれる美しい水色を手に入れる!
アサヒビール『サンタ・ヘレナ・アルパカ・スパークリング・ロゼ』
ラクダ科でラマの仲間、愛嬌のある顔立ちで人気のアルパカの名前を持つチリ産ワインブランド「アルパカ」。気軽に楽しめる”極旨チリワイン”がキャッチフレーズで、チリワインを世界に広めたパイオニアの呼び声も高い名門ワイナリー、サンタ・ヘレナ社が製造。
ポンッ式開栓の儀式を済ませてグラスに注ぐと薄く愛らしいピンク色が目に入る。う、美しい。おなじみのワインの香りと感じたのは人気のカベルネ・ソーヴィニヨンやソーヴィニヨン・ブラン種のぶどうを使っているからか。そこにさらにピンクグレープフルーツの爽やかな香りが加わって、実にラグジュアリー。
一口含むと思ったよりも強いアルコール感にびっくり。3本の中では一番。これは酔っ払いそうだ。ただ甘さもあるので、飲みやすいといえば飲みやすいので、飲み過ぎに注意。水色の美しさが際立つので、完璧にきれいにしたシャンパングラスで味わうのがおすすめ。
1本1,000円程度で手に入るラグジュアリー。気軽なパーティーで、好きな人と二人っきりで、ワンランク上の感覚を味わおう!
日本人の食卓にワインがのるのは日常。美味しいから、健康に良いからと様々な理由があるが、意外な感じはそうはしない。ただこうしたスパークリングワインは日常的に味わう機会はまだまだ少ないのでは? さらに衝撃的に水色の美しいロゼ・タイプとなると、さらに少数派では?
グラスに注いだ途端に、生活レベルが格段に上がった気がしてテンションも上向きになるのがピンクオレンジのロゼ スパークリング。ワイワイ楽しんだり、自分だけの成功体験を祝う時など、様々なタイミングで、もっと気軽に楽しみたい。
入手は全国の酒類取扱店、コンビニエンスストアなどで可能だ。
photo by 尹 哲郎