【最新ワイン事情】日欧EPA関税撤廃でお得になった輸入ワイン、中でもスパークリングワインが狙い目な理由と、おすすめボトル紹介!
日欧EPA関税撤廃とは、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定のこと。今年の2月1日に発効したこの協定、簡単にいうとEU諸国から輸入するワインの関税が消えてなくなったということだ。つまりその分ヨーロッパのワインは、割安に手に入ることになる。中でも狙い目はスパークリングワインなのだという。その理由と、おすすめのスパークリング2本を紹介したい。
今まで通常のワインよりも関税が高く設定されていたスパークリングワイン。だから関税撤廃で一番お得になった!
ワインの中でも贅沢感を感じるのが、スパークリングワイン。確かにシュワシュワの泡とともに楽しむその味わいは、割高ということもあって、余計にお金持ち感がみなぎっていたと言える。ちなみにシャンパンはシャンパーニュ地方産のスパークリングワインなので、それもスパークリングワインだ。
なぜ割高だったかというと、通常のワインに比べて関税自体が高かったという側面がある。つまり同じワインでもスパークリングというだけで、関税が上乗せされていたのだ。そのため本国では差がなくても、日本にやってくることで高価なものになってしまうという現象が起きていたのだ。
それが今回の日欧EPA関税撤廃で、一気にどちらも関税がゼロになった。そうなると自然と高めの関税を設定されていた輸入スパークリングワインの値下がり範囲が大きくなるというわけ。だからら”EPAならスパークリングがお得”という公式が成り立つのだ。
それにより、贅沢品から日常のお楽しみ品へと大きく進化することになった、ヨーロッパ産輸入スパークリングワイン。今回はお手頃価格のおすすめ2ボトルを紹介したい。
アンダー1,000円で味わえる本格スパークリングワインBEST2!
スペイン王室御用達ワイナリーからアルコール感強めの泡!
メルシャン『デラピエ・ネグラ ブリュット』
スペイン王室御用達ワイナリーの「コドーニュ」からやってきた遮光グリーンなゴージャスボトルの『デラピエ・ネグラ ブリュット』。シャンパンと同じく、瓶の中で二次発酵することで知られる”カバ”と呼ばれるスペイン産スパークリングワインだ。この見た目で1,000円いかないとは…。
実際にフタをポンっとすると(念のためハンカチなど布を被せて抜栓するのがおすすめ)、花畑で柑橘類や青リンゴに囲まれているような華やかな香りが広がって、飲む前からほろ酔いしそう。
グラスの注ぐと明るくて淡い緑色を帯びた水色に、立ち上る繊細な泡、泡、泡。目にも贅沢、グイと飲んでみると、フレッシュな酸味が強めに走る味わい。炭酸と同時に酔っ払いそうな酒感が強力に感じられるので、お酒としてのワインが好きな人にはうってつけという印象。
そして残る後味はふんわりとしたハニーな甘み。スペインの伝統的なブドウ品種「マカベオ」、「チャレッロ」、「パレリャーダ」を使用して作り上げられたこの味は、シャンパンにほど近いゴージャスな飲み口を実現している。口ずさみたくなるのは、「酒とバラの日々/Days of Wine and Roses」かな。
強炭酸世代も納得するフレッシュなキレ
アサヒビール『ヴィニャ・アルバリ・スパークリング・ブリュット』
こちらもスペイン産。最大手ワイナリー、フェリックス・ソリス社の作り上げたスペイン国内売上箱数No.1のメインブランド「ヴィニャ・アルバリ」からのスパークリングタイプ『ヴィニャ・アルバリ・スパークリング・ブリュット』。ホワイト基調のルックスも、粋だ。
その特徴は、しっかり粒立った炭酸。グラスに注いでも勢いよく発泡する泡は、シュワシュワの音でも楽しませてくれる。その勢いのせいか、香り立ちもフレッシュ。リンゴやレモンを感じさせる素敵な芳香。
実際に飲んでみると、甘すぎず、さっぱりした美味しい酸味が特徴だった。キレの良さもあり、舌の上で弾ける炭酸感は、近年の強炭酸ブームに乗っかれるくらいのパワフルさで、後に残るのはほんのり甘いピーチ感。料理と一緒に楽しみたくなるタイプだ。こちらもアンダー1,000円とは思えない贅沢感。
健康のために、おいしさのために、ストレス解消のためのほろ酔いにと、生活にワインを取り入れている人も多いと思う。そんな中、新たなお楽しみがこのヨーロッパ産のスパークリングワイン。日常の食卓をひときわ輝かせたいなら、このお得になったタイミングで、ぜひ取り入れたい!
入手は全国の酒類取扱店やスーパーなどで可能だ。
photo by 尹 哲郎