太らない麺としておなじみのこんにゃく麺、その進化系『こんにゃくラーメン 醤油味/カレー味/豚こつ味』はどこまでうまいか!?
糖質制限ダイエット、ロカボ食、カロリー制限などのダイエット実践者にとって強い味方のこんにゃく。そのまま食べるだけでなく、その変幻自在にシルエットを変えることから、ラーメンの麺になりかわろうとしている代表食材でもある。しかしその味は…、ほとんどの人が「微妙」と答える。そこで立ち上がったのがこんにゃく専門メーカーによる『こんにゃくラーメン 醤油味/カレー味/豚こつ味』だ。
このコシ、歯切れ感は今までのこんにゃく麺にはなかった!
こんにゃく麺はだいたい失敗する──。記者の今までの経験でいうと、そんな感じだ。小麦粉の麺と一番違うのは吸水性で、スープの馴染まないところからまず口に入った時の味の薄さがあり、柔らかい食感は茹ですぎた麺のようでどうにも堪え難い…。さらにこんにゃく臭がしてきたら、もうお手上げだ。
とは言え日進月歩のカップ麺の世界。そのうちエポックメイキングな製品が出ないとも限らない。そんな期待を込めながら、ナカキ食品株式会社(名古屋市東区)の『こんにゃくラーメン 醤油味/カレー味/豚こつ味』(実勢価格 税込各192円・発売中※ナチュラルローソンにて購入)を食べてみた。
今回紹介するのは醤油味、カレー味、豚こつ味の3種類。順番に食べていきたい。ちなみにこんにゃくラーメンというが、正確にはこんにゃくに大豆を追加して作り上げた独自の麺のようである。どうなるのだろう。
『こんにゃくラーメン 醤油味』
まずは王道であり、一番違和感を生じやすい醤油味からいってみたい。あっさりスープはたいていの場合、こんにゃくらしさを浮き彫りにしてしまって、ごまかしがきかないからな。ここで美味しければ、残り試合は勝ったも同然である。
取れにくいフタをベリッと剥がして、粉末スープと麺を取り出す。
まず麺を入れてスープをかけて、湯を入れるという指示。麺をほぐせば完成だ。
湯むらし時間がないのは手軽だ。ただ麺がなかなかほぐれずに手間取った。だがこのほぐれにくさが、実際に食べてみると、美味しさの秘密だとわかった。いわゆる手打ち麺のような抜群のコシが感じられるのである。
さらに歯切れもプチプチと勢いよく、よくあるこんにゃく麺とは一線を画す。ふんわりした東京ラーメン的な味わいと、かやくのワカメが良いハーモニーを生み出して、かなり美味しい。これは一般のこんにゃく麺と一緒にしてはいけない。
『こんにゃくラーメン カレー味』
一番難しい醤油味をクリアしたので、意気揚々とカレー味にチャレンジ。これにとろみやスパイスがつけば無敵だろうと予測。
同じ作り方をしながら、麺を投入時に揉みほぐしてから入れれば、あとで苦労しないことを発見した。これはパッケージに書いておいてほしい。
食べてみるとこれ、強力にスープカレー。サラサラのスープなのである。味も濃くはない。嫌な予感がする。先ほど絶賛したコシのある麺が、スープを絡めきれずに落ちていく。残るのは味のないこんにゃく感。まさかの敗北だ。奥が深いな、こんにゃくラーメンは。
『こんにゃくラーメン 豚こつ味』
小麦粉を使わずに大豆で麺を作った場合もそうなのだが、こってりスープはかなり食感を改善できる。なので普通に考えると期待できそうなところだが、カレー味の失敗がどうにも脳裏を離れない。
そして嫌な予感は的中。サラサラしている、このスープ…。
いや、家系までいかなくてもいいのでこってりドロドロ、多少はして欲しかった。かやくもほぼなく、申し訳程度のタマゴがちょびっと。惨敗だ。麺に味が乗ってこない。
1勝2敗。『こんにゃくラーメン 醤油味/カレー味/豚こつ味』は醤油味だけ、おすすめ!
開発の人たちが、素晴らしい醤油味を完成して、そこで力尽きてしまったのだろうか。醤油味とそれ以外の完成度の違いがえげつない。でも醤油味に関しては、かなり健闘しているので、ラーメン的な満足度を低カロリー・低糖質で選びたいなら選択肢になるだろう。
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photo by 尹 哲郎