【熱中症対策】いざという時の『経口補水液』飲み比べ OS-1/アクアソリタ/経口補水液 アクアサポート〜どれがおいしい?【脱水症状】
人類が初めて経験するマスク越しの夏。急務なのはやはり熱中症対策だ。そこでスポーツドリンクやイオン飲料よりもより心強い『経口補水液』を飲み比べてみた。今回は薬局/ドラッグストアで買える本格的な3製品OS-1/アクアソリタ/経口補水液 アクアサポート(何回かに分けて飲める、リキャップタイプ)を、どれが一番おいしいか、検証してみた。
スポーツドリンクよりも深刻な時に役立つ、電解質強めの『経口補水液』は飲み方が違う!?
普段でも猛暑の夏は、気がつかないうちに脱水しており、熱中症になりやすいもの。そんな時に役立つのが、塩分の入ったスポーツドリンクやイオン飲料だ。もちろんまだ脱水症状になっていない段階では、それで脱水予防することができるので、非常に役に立つ。
しかしもう少し状況が悪化して、脱水症状に移りつつある段階では、「病者用食品」とされることもある『経口補水液』があると安心だ。熱中症だけでなく、発熱や胃腸炎・下痢による脱水症状にも良いとされるので、冷蔵庫に1本入れておくと安心である。
スポーツドリンクやイオン飲料と何が違うかというと、その電解質(イオン)の量とナトリウムやカリウムなどのミネラル量の多さ。水分補給としては理想的だが、健康な人間ががぶ飲みするようなものではないので注意。
基本的にはちびりちびりとゆっくり飲む。まあその前にスポーツドリンクなどのようにおいしくないことも多いので、そんなに勢いよく飲めないというものでもあるが。
それでは今回は、ドラッグストア/薬局で買える3製品に絞って飲み比べしてみたい。
大塚製薬工場『OS-1 オーエスワン PETボトル』
あれ、以前と違っておいしくなってる!?
経口補水液のスタンダードとして君臨する大塚製薬工場『オーエスワン(OS-1)PETボトル』(500ml・実勢価格 税込205円・発売中)。これは「病者用食品」に分類されるもので、軽度から中等度の脱水状態の人の水・電解質を補給・維持するのに適している。
感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態、高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態等と明記されているのも特徴だ。
キャップをひねるとイオンドリンクのような爽やかな香り。飲むと、程よい塩分入りの水という味だ。実にからだに浸透しそうな味である。っていうか、え、こんなに飲みやすかったっけ!?
かつて記者が暑い日に飲んだ時には、全然違った。いつの間にか進化している…。まあ「ポカリスエット」登場時も、とんでもない味のものだと思ったが、いつの間にかおいしいドリンクになっていたわけで…。これならスポーツドリンクを飲み慣れてる人なら問題ないだろう。普通においしい。
味の素『アクアソリタ』
青りんご風味で甘みは強め
味の素『アクアソリタ』(500ml・実勢価格 税込192円・発売中)は、飲みにくさに対してりんご風味でアプローチ。りんごはりんごでも青りんご。生後3ヶ月以降の乳児から飲めるという。開栓後は冷蔵庫に保管し、早めに飲む必要がある。
実際に飲んでみると、甘みがグンと強い。そこに塩分の圧が加わり、なかなかに飲みにくい印象。
もちろん飲める範囲ではあるが、健康体で飲むのにはちょっと厳しいかもしれない。
明治『経口補水液 アクアサポート』
甘くない方が良いなら
こちらもりんご味で仕上げている、明治『経口補水液 アクアサポート』(500ml・実勢価格 税抜148円・発売中)。『アクアソリタ』が甘すぎると感じた人はこちらがおすすめだ。
香りはほのかな赤りんご。飲んだ途端に塩分の圧を感じる。ちょっと飲みにくい。甘みは少ないのだが、酸味は際立っているのが特徴だ。諸手を挙げておいしいとは言えないが、効きそうな味だと思う。
おいしくないのは健康な証拠!?
飲み比べた結果、おいしい順から、OS-1→アクアサポート→アクアソリタという順だった。ただ記者の経験上、具合が悪い時に飲むと、この味がおいしく感じるものでもある。苦手なはずだった味が、体内に染み込んでいくように、不思議とおいしく感じてしまうのだ。
そもそも経口補水液自体、おいしさで選ぶというのは違う気もするし…。
普段のドリンクというよりも、やはりいざというときの助け舟として、冷蔵庫に常備しておくと安心なドリンクだと思う。
入手は薬局・ドラッグストア、一部スーパーなどで可能だ。
photo by 尹 哲郎