マドレーヌとフィナンシェの違いは? 焼き菓子『こだわりのマドレーヌ/フィナンシェ』を食べ比べして確認した
形が違うだけで、ぱっと見同じように見えるマドレーヌとフィナンシェ。どちらもフランスの焼き菓子だが、名前の由来や材料などは全くの別物。あなたは説明できるだろうか。今回はそれぞれの違いを紹介したあと、ファミリーマートの『こだわりのマドレーヌ/フィナンシェ』を食べて、その味の違いを感じてみよう。
表で見るマドレーヌとフィナンシェの特徴
はじめに、マドレーヌとフィナンシェの違いを表にまとめてご紹介。名前、形状、一般的な材料など想像以上に違う項目が多いのではないだろうか。
今回はそれぞれの項目を深掘りして説明しながら、ファミリーマート(東京都)の『こだわりのマドレーヌ フランス産発酵バター使用 / こだわりのフィナンシェ~フランス産発酵バター使用~』(1個入り・希望小売価格 税込128円・発売中)を食べて、その違いをたしかめてみよう。(発酵バターとは、加工の過程でクリームを乳酸機で発酵させたもの)
マドレーヌとは? 『こだわりのマドレーヌ フランス産発酵バター使用』
マドレーヌの名前の由来は、初めてマドレーヌを作ったとされる女性の名前から。諸説あるが、その多くは18世紀にポーランド宮殿で働いていたメイドの女性だといわれている。
主な材料は、全卵、溶かしバター、砂糖、ベーキングパウダー、薄力粉。ふんわりと柔らかく、バターの香りが特徴のケーキだ。ホタテの貝殻を使って焼かれたことから、今もその形が残っている(現在はカップケーキ型で焼かれることもある)。
今回用意した『こだわりのマドレーヌ フランス産発酵バター使用』は、フランス産発酵バターを使用したマドレーヌ。発酵バターは、あっさりと上品な味わいになりがちだが、おそらくアーモンドパウダーや加糖練乳などを加えることで味わいを調整しているのだろう。
形状はホタテの貝型。全卵(卵黄入り)のため、全体的に黄色っぽい仕立てとなっている。中央のふくらみがホタテの貝柱みたい。
バターの香りがかなり強く、甘い匂いが食欲をそそる。手に持つだけでふにっとした生地のやわらかさが伝わってくる。
ひと口食べてみると、香りを裏切らない味わい。程よい弾力とやわらかさのしっとり食感で、噛むほどに広がるバターの風味がとてもおいしい。砂糖だけでなく、加糖練乳も使っているためか濃厚な甘さだ。ひと口で口の中を支配してしまうほど甘いので、紅茶やコーヒーと一緒に楽しむのがおすすめ。
発酵バターを使っているおかげか、バターのもったりとした味わいはほとんど残らない。胸焼けするからと避けていた人にも食べやすいマドレーヌだ。
フィナンシェとは? 『こだわりのフィナンシェ~フランス産発酵バター使用~』
フィナンシェは、フランス語で「お金持ち」「金融家」を意味する言葉。17世紀ごろに誕生したといわれ、背広を着るような金融家やビジネスマンのために、服が汚れにくく片手で食べられるように作られたといわれている。
主な材料は、卵白、アーモンドパウダー、砂糖、薄力粉、焦がしバター。アーモンドと焦がしバターの香ばしさと軽い食感が特徴のケーキだ。。金塊や延べ棒をイメージした形状となっており、縁起の良い食べ物として作られたとも言われている。
『こだわりのフィナンシェ~フランス産発酵バター使用~』は、フランス産発酵バター使用したフィナンシェ。こちらも卵白やアーモンドパウダーなど、基本的な原材料は同じだが、バターオイルを加えることでバターのコクを増しているようだ。
卵白だけ使っているので、全体的に白っぽい見た目。仮にマドレーヌと同じ型を使っても、色味がこれだけ違えば、次からは間違えることはなさそう。マドレーヌと比べるとアーモンドの香りは強め。
外はサクッと中はふんわり、と表現するのにぴったりな食感。しっとりというよりはふんわりやわらかい仕立てだ。味は強烈な甘さで、ほんのひと口食べただけでガツンくる。日ごろブラックコーヒーを飲む記者には少々甘すぎるが、脳が疲れきって糖分が欲しいときには最高においしく食べられそうだ。
バターオイルを加えたおかげか、惜しみなくあふれでるバターのコク。食感は軽くやさしいのに味はとても濃厚なのだ。正直、発酵バターを使ってる意味をほとんど感じないが、おいしいので問題なし! 確かに片手で食べやすいので、ながら食べにも向いているかもしれない。
周りに教えたくなる2つの味!お菓子選びが楽しくなりそう!
マドレーヌとフィナンシェを食べ比べをして、名前の由来や形の違いだけでなく、味の違いもはっきりと実感できた。形が違うだけだと思っていたが、食感や甘さの広がり方、バターの風味・コクなど、全く別物。もし周りの知り合いが知らなかったら、ぜひ教えてあげてほしい。洋菓子選びがもっと楽しくなるはずだ。
全国のファミリーマートで発売中。
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photo by 尹 哲郎