【糖質ゼロビール対決】『キリン一番搾り 糖質ゼロ』vs『パーフェクトサントリービール』【飲み比べ】
ビールなのに糖質ゼロ! ただその味わいはちょっと……というイメージを抱いている人もいるのではないか。しかし市場の熱烈な支持を受けたことから、大手ビールメーカーの改良リニューアルも進んでいるという。そこで今回はゼロ系ビールの代表格『キリン一番搾り 糖質ゼロ』と『パーフェクトサントリービール』を、おいしさに注目して飲み比べてみた!
糖質がゼロで美味しくなったら、こんなにうれしいことはない!
まずは2020年10月に発売したキリンビールの『キリン一番搾り 糖質ゼロ』(350ml缶・実勢価格 税込220円・発売中)から紹介。国内のビールカテゴリーで初めて糖質ゼロを実現した、ゼロ系ビールの元祖だ。コロナ禍と酒税法改正によってビールカテゴリーの購入率は伸長したが、コロナ禍の健康意識の高まりと糖質ゼロは、当然バッチリ噛み合っている。
2022年7月にリニューアルをはたしており、累計販売数量は2022年8月下旬までで3.5億本と大ヒット商品に。一番搾り麦汁だけを使用するキリンビール独自の一番搾り製法に加え、麦芽の選定から見直した新・糖質カット製法に磨きをかけて、さらに麦芽を増量。ポップ配合も見直され、糖質ゼロでありながら「キリン一番搾り」らしい麦の旨味を感じられる1杯に仕上がっているとのこと。
同じく糖質ゼロビールである、サントリーの『パーフェクトサントリービール』(350ml缶・実勢価格 税込218円・発売中)も、2022年8月製造の商品から缶デザインと中身をリニューアル。「PSB」のエンブレムと商品名の視認性が高まり、全体的にゴールドとホワイトを基調とした風格あるデザインになっている。
「本格ビールのうまい糖質ゼロ」をコンセプトに、今回、濃色麦芽の一種で麦の旨味に厚みを出すミュンヒナー麦芽を1.5倍に増量。さらに、前回のリニューアルより上質で深いコクが特徴の希少なダイヤモンド麦芽も1.3倍に増量されているため、ビールらしいコクのある飲みごたえが強化されたという。
比較に当たってボクシングの計量が如く、お互いの糖質が0gと改めて確認。ちなみに、リニューアル後の『キリン一番搾り 糖質ゼロ』のアルコール度数は4%から5%にアップしており、『パーフェクトサントリービール』の5.5%と僅差になった。
ゼロ系ビールといえば、ビール党の記者もその1人だったが、正直従来のビールと比較するとおいしさでは劣ると感じていた。その意見を取り入れつつ、発売から短期間でリニューアルを繰り返しておいしさに磨きをかけてきた両者。その結果は果たして?
『キリン一番搾り 糖質ゼロ』を飲んでみた
それでは『キリン一番搾り 糖質ゼロ』からグラスに注いでいく。色鮮やかな明るい黄金色で泡立ちもしっかりしているため、見た目的には普通のビールである。
ゴクリと飲んでみると、飲み口は通常のビールのような「一番搾り」らしい麦の味わいとコクを感じられるが、後味はすっきり目。糖質ゼロながら「一番搾り」らしいビールのおいしさに納得はできるのだが、この後味のすっきりさがちょっと惜しい。記者は個人的に「一番搾り」の麦の旨味の余韻が好きなこともあり、多少の物足りなさを感じてしまったのかもしれない。
『パーフェクトサントリービール』を飲んでみた
続いて『パーフェクトサントリービール』をグラスに注ぐ。こちらも一歩も劣らないきれいな黄金色で、泡立ち的もバッチリ。勝負ははっきりと味わいで決まりそうだ。
こちらもゴクリといただいてみる。喉元を通るまでの飲み口は、こちらもしっかりとしたビールならではの味わい。飲み切ると、ビールらしい苦味がコクとなり余韻を残してくれた。ただし、ビールとして苦味も強いため、フルーティなエールビールなどが好きな人は苦手かもしれない。
両者を飲み比べた結果、飲み口の爽快さは互角だった。どちらもきちんとおいしい。ただ後味は『パーフェクトサントリービール』の方が濃い。ビールに苦みやコクを優先する人なら、『パーフェクトサントリービール』の方が向いていると思う。
今回の対決のように2杯を飲み比べてみても、当然糖質はゼロ。身体をケアしながら味わいの違いを吟味しつつ、自分好みがどちらか選んでみるのも乙なもの。リニューアルを機に、どんどん熟成されていく糖質ゼロビールの進化を体感してみてほしい!
『キリン一番搾り 糖質ゼロ』と『パーフェクトサントリービール』は、スーパーやコンビニなどの酒類取扱店で購入可能。
photo by 尹 哲郎