スペインの白ワイン「シェリー酒」の魅力を、老舗専門店「銀座しぇりークラブ」の店長・益子勝也さんに聞く!
スペインワインの専門商社、スコルニ・ワイン(東京都)。今回、彼らが、日本で初めて「シェリー酒」を専門に扱った「銀座しぇりークラブ」の店長で、ベネンシアドール(シェリーの専門家)の益子勝也さんへインタビューを行った。情熱の国スペインからやってきたシェリー酒だが、意外にも、日本の料理とも相性抜群だという。シェリー酒の魅力、そして、多くの人に愛されるシェリー酒『サン・レオン マンサニージャ』の味わいについてご紹介していこう。
200種類ほどの豊富な種類が楽しめるギネス記録認定店
「銀座しぇりークラブ」は、1988年創業した、日本で初めてのシェリー専門店。店がオープンしたのは、日本ではまだボジョレーワインも認知されていなかった頃のこと。お店には200種類ほどのシェリーが置いてあり、2005年には227種のアイテムでギネス記録にも認定された。
店長の益子さんがこちらの店で働き始めたのは、22年前の2000年。研修では、シェリーの本場、スペイン・ヘレスへ行き、シェリーについて学んだ。シェリーの専門家である「ベネンシアドール」の資格も取得し、4年前にはシェリーに関する書籍も共著で出版し、積極的にシェリーの魅力を発信している。
シェリーとは?
「シェリー酒」とは、スペインのへレス・デ・ラ・フロンテーラ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリア、サンルーカル・デ・バラメダという狭い地域だけで造られ、少量のブランデーを添加してアルコール度数を高めた「酒精強化ワイン」。
通常のワインの度数が10~14%のところ、シェリーは度数が15~22%。アルコール度数が高い分、味が安定して日持ちもする。名前の由来は、生産地「へレス」を英語名で「シェリー」と呼ぶことから。
味は辛口〜甘口迄、幅広い味わいを楽しめる。スッキリとしたドライな辛口から、濃厚でトロンとした黒蜜のような極甘口など、とにかく種類が豊富。造られる過程で、空気に触れて酸化熟成させているため、味の複雑さも増している。
シェリー酒を飲むなら絶対に味わってほしい『サン・レオン マンサニージャ』
ライトゴールド色が綺麗で、思わずウットリしてしまうこちらは『サン・レオン マンサニージャ』(750ml・希望小売価格 税込3,520円・発売中)。海が近いサンルーカル地域のボデガ(シェリー酒のワイナリー)、アルグエソ社の看板商品だ。イギリスの権威あるワインガイド「ワインレポート」では、最高品質の評価を獲得し、多くの人を魅了している。益子さんもオススメの商品で、「銀座しぇりークラブ」でも飲むことができる。
アルコール度数は15%で、スッキリした辛口タイプ。一口飲むと最初はスッキリとした味わいだが、たちまち花のような豊かなアロマ広がる。味はナッツのような香ばしさとほのかに塩味があり、一言では表せない複雑な味わいだ。飲んだ後もアロマの余韻が続き、夢見心地の気分が続く。記者は初めてシェリー酒を飲んだが、他のお酒とは全く違う美味しさにすっかり虜になってしまった。
スペイン料理に合うのは勿論、日本人に馴染みある料理との相性も抜群!
益子さん曰く、シェリー酒は「世界で一番辛いワインであり、世界で一番甘いワインでもある」という。辛口~極甘口まで揃い、種類が多く、幅広いお酒だ。そのため、「どの料理を出されても、相性の良いシェリーがある」と紹介する。
例えば、先ほどの辛口タイプのスッキリと爽快な「マンサニージャ」は、揚げ物との相性が良く、天ぷらやポテトチップスなどがおすすめ。潮風を感じる海の近くのボデガで造られているため、海鮮との相性は抜群だという。
さらに酸化熟成させた「アモンティリャード」は、程よい酸味と熟成感を兼ね備えた辛口で、たこ焼きや、中華、これからの時期にピッタリな鍋などにおすすめ。豊かな香りと円熟味が人気な「オロロソ」には、ソースとマヨネーズを使ったお好み焼き、スパイシーなカレー、すき焼きとの相性が良い。
これなら、自分でも簡単に合わせて飲むことができそうなのでやってみたい。ちなみにお店では「料理にあうものを出してください」と注文すると、料理にあわせたとっておきのシェリーを出してくれるので、お店へ行った際には、ぜひ試してみて!
益子さん「シェリー酒は、陽気な国の飲むと前向きにお酒」
益子さんはシェリー酒を楽しむ為に大切なのは、「リラックスして飲むこと」と話す。そのため「銀座しぇりークラブ」でも、来た人が緊張せずに楽しく過ごせる雰囲気づくりを大切にしている。魅力いっぱいのシェリー酒を、お店へ足を運んで飲むもよし、お家でのんびり飲むもよし、だ。
今回の記事で紹介した、『サン・レオン マンサニージャ』ほか、アルグエソ社のシェリー酒は、スコルニ・ワインの公式オンラインショップでも購入することができるので、気になる方はぜひチェックしてみて。
公式サイトはこちらphoto by 尹 哲郎