【豆乳5種飲み比べ】豆乳の進化を実感! 無調整豆乳から調整豆乳までそれぞれの特徴をレビュー
豆乳は中国を発祥とする飲料で、豆腐製造の副産物として紀元前から利用されてきた。明確な記録は残っていないものの、古くから薬膳として健康効果が注目され、一般家庭にも広まったと考えられている。
その後、日本でも豆腐や湯葉の製造過程で豆乳が活用され、江戸時代には一部で豆乳を飲む習慣も見られるようになった。現在では、豆乳は植物性ミルクとして健康志向や環境配慮の観点から人気を集めており、乳製品の代替として幅広く利用されている。今後もその需要は世界的に増加すると予想されている。
豆乳にもいろんな種類が
豆乳にはさまざまな種類があり、製法や添加物、使用目的によって名称が異なる。市販されている主な種類を解説していこう。
1. 無調整豆乳
大豆を水に浸し、すりつぶして煮詰めた後に濾して得られる、何も加えられていない純粋な豆乳だ。大豆そのものの風味や栄養がそのまま残っており、味わいが濃く、ややクセがある。大豆由来のたんぱく質やビタミン、ミネラル、大豆イソフラボンが豊富で、健康効果が高いとされている。
2. 調整豆乳
砂糖や塩、油などを加えて飲みやすくしたもの。味や栄養成分が調整されているため、大豆の風味が軽減され、マイルドで飲みやすいのが特徴だ。カロリーや糖分が調整されている場合もあり、商品によってはカルシウムやビタミンDなどが添加されていることもある。
3. フレーバー豆乳
バニラやチョコレート、果物などの風味を加えた豆乳だ。豆乳特有の風味が苦手な人に好まれており、デザート感覚で楽しめる。砂糖や香料が加えられていることが多く、カロリーが高めの製品もある。
4. 有機豆乳
有機栽培された大豆を使用して作られたもの。無農薬・無化学肥料で育てられた大豆を原料とし、製造過程でも化学添加物が使用されていない。味は無調整豆乳に近く、自然な大豆の風味をそのまま楽しむことができる。栄養価が高く、特に健康志向の人に人気がある。
5. 豆乳飲料
さまざまな添加物や甘味料、香料を加えたもの。豆乳特有の風味が軽減され、飲みやすくなっているため、コンビニエンスストアやスーパーで広く販売されている。甘味が強く、バラエティ豊かな味わいを楽しめる一方で、栄養価は商品によって低い場合がある。
今回は、コンビニやスーパーで手軽に購入できる5種類の商品をおためししてみよう。
『ひとつ上の豆乳』国産プレミアム大豆るりさやか使用(マルサンアイ)
国産プレミアム大豆「るりさやか」を使用した「成分無調整豆乳」だ。
滑らかさと澄んだ味わい、コクと旨味、そしてすっきりとした後味が特徴的。
大豆の青臭みの原因となる要素を持たないプレミアム大豆を使用している。
飲んでみた感想は、臭みもクセもなく非常にすっきりとした味わいだが、豆乳ならではのまろやかさがしっかりと感じられる。とても飲みやすく、豆乳が苦手な人にもおすすめできる高いクオリティーだ。無調整豆乳でありながら、癖のない味わいが最大の特徴。後味も非常にスッキリとしている。
『調整豆乳』契約栽培丸大豆使用(キッコーマン)
契約栽培丸大豆を使用した「調整豆乳」。
栄養表示成分は表記の通り。
植物由来のストローを使用し、賞品があたるキャンペーンの情報が記載されている。
飲んだ感想は、まろやかでありながら少しどろっとした飲み口だ。イメージとしては、牛乳に大豆の甘みが加わったような味わい。調整豆乳ならではの、まろやかで飲みやすい特徴が際立っている。
『おいしい無調整豆乳』(キッコーマン)
こちらは無調整豆乳。
同じキッコーマンの調整豆乳よりも、大豆サポニンやイソフラボンの含有量が多く含まれている。
飲んだ感想は、無調整豆乳のイメージとは異なり、こちらもクセがなく非常に飲みやすい。すっきりとしたみずみずしい味わいが特徴で、まろやかさはほとんど感じられず、後味まで一貫してすっきりとしている。
飲みやすい豆乳とは、まさにこのような感覚なのではないかと思う。側面パッケージには「スーパー・チリング製法」についての説明が記載されているが、大豆臭が少なくスッキリとした風味が実現されている。