ブラックでもなく、ラテでもないちょうどいいところを狙った『クラフトボス ブラウン』。さて、それはアリなのか!?

ほんのちょっとだけ甘くてミルキーがいいという、このワビサビ感

 

無糖ブラックは文字通り甘くないコーヒーの王道として定着した。カフェラテもまた、本来はエスプレッソにミルクを入れるものを指したが、目下コーヒーにミルクで(カフェオレ)ではなくラテを名乗るものも多い。そこで『クラフトボス ブラウン』が、甘さとミルクを控えめにして誕生。え、それは微糖ではないのと思うひともいるかもしれないが、そこにコーヒー業界のお約束がある。

“微糖”は実はしっかり甘いもの。だからこそブラウンを投入する必要があった!

缶コーヒー/ペットボトルコーヒーのラインナップ、通常は無糖ブラックがあり、加糖・ミルク入りの通常バージョンがあり、ミルクたっぷりのカフェラテ(カフェオレ)の3種になるのが通常だ。

ちびだら飲み向け最新作!

 

2017年6月に発売されて3日で売り切れ出荷一時停止という伝説を作り上げたこの「クラフトボス」シリーズも、ラテが中心に爆発的にヒットした。大きめのリキャップ可能なペットボトルで濃すぎない味の仕立てがオフィスでの”ちびだら飲み”に適していると、一大文化に発展し、後続するメーカーも多かった。

その「クラフトボス ラテ」は甘くてミルキー、同時発売の「クラフトボス ブラック」は無糖で全く甘くない。その二者択一は非常に潔いのだけれど、ここに来て、もう一つの中間製品を発表。それがサントリー食品インターナショナル『クラフトボス ブラウン』(500ml PET・希望小売価格 税抜170円・2018年6月19日発売)である。

 

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通常ならこれは甘さ控えめの”微糖”となりそうな位置付けだが、実はコーヒー業界のお約束としてはそうはならない。缶コーヒー/ペットボトルコーヒーの通例として”微糖”はあくまで糖類の使用を控えるという意味であり、むしろ通常加糖・ミルク入り製品よりも甘みは強く調整されていることがほとんど。

確かに砂糖は控えていても、ほかに甘味料などは使用するので、むしろ甘さが際立っているのが微糖と考えて間違いない。

 

 

そうなると「クラフトボス ブラック」「クラフトボス ラテ」に微糖を追加すると、ラテと同等の甘さかそれ以上に仕上げることとなる。その中間位置を狙いたいなら、別の表現が必要となるわけだ。

 

 

そうして命名されたのが今回の『クラフトボス ブラウン』。まさに真っ黒な「クラフトボス ブラック」と白の強いブラウン「クラフトボス ラテ」の中間をいくブラウン。素晴らしく理にかなっている。

 

 

では実際に飲んでみよう。

 

「クラフトボス ブラック」よりも甘く、「クラフトボス ラテ」より甘くないちょうどいい地点がここ

見た目は正直こげ茶色。甘さが控えめなだけでなく、ミルクも控えめなんだとか。カフェなどで少しだけミルクと砂糖を入れる人がいるが、そういう人のための製品である。飲み口は「クラフトボス」シリーズらしくライト。それでいてほんの少しだけ砂糖由来の上品な甘さを感じ、コーヒー感をマイルドに調整するミルクが必要最低限入っている。

なるほど、絶妙な地点を突いてきた。苦すぎない、甘すぎない、ミルキーすぎない。その三拍子が揃って、オフィスのちびだら飲みに適したライトボディに仕上げられている。コーヒー感はボスならではのしっかりしたプロフィールなので申し分ない。ミルクもきっちり牛乳だから嫌な味はしない。

さて、こうしたブラウン・ムーブメントはなかなか良きところを突いていると思った。果たして他メーカーも追随して、コーヒーの飲み方の一つに「ブラウン」が追加されるような時代が来るのか、楽しみだ。

入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

 

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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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