国産クロモジエキス配合『養命酒製造のど飴』えっ? あの養命酒が滋養強壮じゃなくてのどにアタック! その狙いとは?

何となく元気にもなるような

 

最近の「養命酒」はさまざまなことにチャレンジしているという印象を受ける。たとえば、メイン商品「薬用養命酒」のテレビCMに“ガチ夫婦”の藤井隆&乙葉を起用したり、少女漫画風のイメージで「フルーツとハーブのお酒」を発売したり……。そして、今度は『養命酒製造のど飴』を発売するという。養命酒と「のど飴」という意外な組み合わせの狙いは、いったい何なのだろうか?

 

そもそも「国産クロモジエキス」っていったい何だ?

寒い冬の季節が目前に迫っている。この時期、うっかりしているとウィルスにやられて簡単に風邪をひいてしまう。

マスクをしても、油断すると風邪のウィルスは身体に侵入してくる

ちょっと喉が痛いと感じたら、「のど飴」を舐める人は多いだろう。そのため、さまざまなメーカーから「のど飴」商品が販売されている。そんな「のど飴」市場に、果敢に参入してきたのが老舗メーカーの養命酒製造株式会社だ。

「養命酒製造のど飴」はおしゃれな個装パッケージが目印

このほど発売された『養命酒製造のど飴』(個装紙込64g・希望小売価格 税抜240円・2018年10月1日発売)は、養命酒製造が長年研究してきた国産「クロモジ」のエキスを配合した、のどの奥までじんわり広がる“とろ~り”ハーブ風味が特徴の「のど飴」だという。

 

それにしても、まさか養命酒が「のど飴」とは。記者は、その意外な組み合わせに驚いてしまった。

パッケージ前面に「国産クロモジエキス配合」の文字。クロモジとは……?

そもそも「クロモジ」とは、いったい何なのか?

 

養命酒製造によると、クロモジとは日本の山地に自生するクスノキ科の落葉低木で、その産地では古くから良い香りがする枝葉を煮出してお茶にしたり、水蒸気蒸留法によって精油を取るなどして活用されてきたという。同社は、国内で採取可能な「和製ハーブ」としてクロモジに注目し、長年研究を重ねてきたそう。

 

そして、ついにクロモジ事業の第1弾として「養命酒製造のど飴」を開発。発売に至ったという。

クロモジはクスノキ科の落葉低木で枝や葉は香りが良いという。近年ではインフルエンザに対する予防効果も期待されているんだとか

 

おしゃれなパッケージデザインにも注目!

味のチェックをする前に、「養命酒製造のど飴」のパッケージデザインにも注目していただきたい。

コンビニの棚でも、パッと目を引くデザインに仕上がっている印象だ

同社の長い歴史を喚起させつつ現代的で上品なパッケージデザインのアートディレクションは、株式会社ジャパンライフデザインシステムズの近藤雄司氏が担当。

パッケージの裏面には「こだわり2層構造」とある

「養命酒製造のど飴」は、“とろ~り”としたハーブ風味のペーストを、ほんのり甘い黒蜜風味の飴で包んだ「2層構造」を採用している。途中で噛んだりしなければ、舐めていくうちに味の変化が楽しめるはず。

 

それでは、さっそく実際に舐めてみた印象をレポートしよう。

 

攻めの養命酒製造が次に打つ「クロモジ事業」の一手は?

淡い茶褐色で、いかにも喉によさそう

いかにも喉によさそうな淡い茶褐色の飴玉を1つ口に入れてみる。この「養命酒製造のど飴」は、長年研究してきたハーブの知見を活かして開発されただけあって、喉の乾きを潤して、イガイガをスーッとさせる成分が口いっぱいに感じられる。味は……、どこかで味わったことがあるような。

 

あ、そうだ! このニッキ感は「浅田飴だ」!

こだわりの2層構造によって、舐めていくうちにガラッと味わいが変化する面白さがある

飴を舐めていくうちに、後半は中身の「とろ~りハーブ風味ペースト」が染み出してくる。ただ、これも「薬用養命酒」感はあまりない。

 

それもそのはず。そもそも「薬用養命酒」は14種類の自然の生薬に本みりんとブドウ糖で甘みを加えている製法。根本的に違うものなのだ。

「養命酒製造のど飴」は、同社が以前から商品化のために研究してきたクロモジエキス活用法を形にした「クロモジ事業」の第1弾という位置付け。おそらく当面は、この商品を事業の根幹として販路拡大を図っていくのだろう。

 

ただ、このクロモジの香りはたいへん好ましいものなので、スーッとする清涼感も含めて第2、3弾の商品開発が楽しみ。王道は果実酒への転用だが、意外と「お香」なんか作ってくるんじゃないかと記者は予想しているが、どうだろうか。

 

なお「養命酒製造のど飴」は、全国のコンビニエンスストアにて発売中、今後は随時販売チャンネルを拡大していく予定だという。

公式サイトはこちら

記者

アバター画像

タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

この記者の記事一覧

トラックバック