20周年で微糖&ブラック中心、ヘルシーに生まれ変わった『キリン ファイア 挽きたて微糖/ブラック/直火ブレンド/贅沢カフェオレ』を味わった!
直火焙煎によるシャープな苦味で知られる「ファイア」ももう20歳。瞬間一気飲みリフレッシュという缶コーヒーの原点を意識し、より高温直火で焙煎して『キリン ファイア 挽きたて微糖/ブラック/直火ブレンド/贅沢カフェオレ』が20周年とともにリニューアルした。さてどのような味わいか、ためしてみたい!
一気に飲んでリフレッシュしたい、それこそが缶コーヒーの醍醐味だと再認識させつつ、糖質に気遣う現代人に寄り添ったラインナップ!
自販機で缶コーヒーを手に入れて、その場でグイッと一気飲みするのに適したサイズ感。それがいわゆるイチキュー缶と言われるショートサイズである。近年はデスクサイドに置いてちびちびだらだら飲んでリキャップ可能な製品ばかりがもてはやされがちだったが、基本に立ち返ると缶コーヒーはやはり一気に飲めるサイズ感がいいという人も多いはずだ。
記者も缶コーヒーはショート缶をグイッと飲み干す方が好きだ。ペットボトルではのぞめない缶ならではのガチッと冷えた温度感、それを一気に流し込む快感は、缶コーヒーのお楽しみとして外せないものだからだ。
直火焙煎で苦味がキリッとしているイメージの「ファイア」は、やはり缶コーヒーの原点ともいうべき、温度が変わらないうちに流し込みたくなる味作りが特徴。そして今回、20周年で大幅なリニューアルを行い、キリンビバレッジ『キリン ファイア 挽きたて微糖/ブラック/直火ブレンド/贅沢カフェオレ』(185g缶・希望小売価格 税抜115円・2019年10月8日発売)として再誕生した。
ちなみにCMで俳優・桐谷健太が、1999年発売当時にスティーヴィー・ワンダーが歌っていたCM楽曲「To Feel the Fire」をカヴァーしているのも原点回帰感がある。
そしてキラキラまぶしく見えるのは、ダイヤカット缶だから。キリンの「氷結」シリーズでもおなじみのダイヤのように凹凸をつけたアルミ缶だから。手が滑りにくいというのと同時に、内部の液体にあたる面積が多い分、芯まで冷えやすいような気がしていい。
今回のリニューアルの特徴は、より高温の直火で仕上げる「新直火仕上げ製法」を採用したことと、改めて近年の糖質制限ムーブメントに応えて、微糖、ブラックをメインに味構築がなされたということ。確かにかつて若い頃は良かったけれど、近年は缶コーヒーをガッと一気飲みするとウエスト周りがガンッと増えて困るという大人世代にうれしい変化である。
では実際にどのように味変されたのか、飲んで確認してみたい。
甘さ控えめの飲みやすい微糖!
『キリン ファイア 挽きたて微糖』
従来の「微糖」といえば、どのメーカーも一番甘いというのが定説だった。微甘ではなく、あくまで糖を控えめに使用するが、甘みとしては一番手に突出するのが通常。しかしその常識はメーカーサイドの常識で、世間的に認められていたかどうかは微妙なところである。
そんな中リリースされた『キリン ファイア 挽きたて微糖』は、なんと微甘に仕上げてきた。普通の微糖のしつこい甘さを排除して、すっきりと飲みやすくなっている。糖質量も1本換算しても4g程度とかなり健闘しているのがうれしいところ。
自然な牛乳感にしっかり覆われた中で、高温直火の焙煎の主張を感じるが、決して苦すぎることなく、香ばしさをメインに感じる。甘みも砂糖が主体で、アセスルファムKとスクラロースのバックアップはそんなに感じない。
このライトな感覚は、やはり一気飲みに最適化されていると言える。
喉の渇きを癒すためのすっきりフィール
『キリン ファイア ブラック』
もう一つのメインとして君臨する『キリン ファイア ブラック』。プルタブを落として立ち上がる香りは香ばしいが、香料を使用しているのがじゃっかん惜しい。飲んでみると苦味と酸味が調和した時にだけ生まれるみずみずしい味わいになっていた。
それでいてボディー感ともいうべき、豆量をしっかり使ったコクがある。飲み込んだ後には程よく焦げた苦味が、舌の中心にだけそっと置いていかれる。これもまた濃すぎないところが一気飲みに適していると感じた。
しっかり甘くてコクがある王道味
『キリン ファイア 直火ブレンド』
昔だったらメインだったいわゆる有糖コーヒー。
甘みもミルクもしっかり入って、体重を気にしないで飲むタイプの王道缶コーヒーである。飲んでみると、まさに王道の味わい。しっかり甘いし、コクのしっかりとしたコーヒー味が、やはり美味しい。
糖質量は1本で約12gと微糖に比べても3倍。罪深いけれど美味しい。
主役はミルク!
『キリン ファイア 贅沢カフェオレ』
飲み終わった後にコーヒーを感じるなら、それはカフェラテ。ミルクだったカフェオレというのが両者の区別の仕方。もともとエスプレッソを使用するしない、生まれがイタリアかフランスかという違いもあるのだが、その境界線はすっかり曖昧な昨今である。
そんな中登場した『キリン ファイア 贅沢カフェオレ』は、あくまで主役は牛乳という味仕立てが潔い、正真正銘のカフェオレ。凱旋門をバックに両手で味わいたくなる、ミルクの優しさを前面に出し、甘すぎないまま、芯をコーヒーの苦味が走るという感じ。
ふんわりとした味わいは、ホッとしたい時に最適なはず。ただ糖質はさらにアップして、約13.3gに。
入手は全国の自動販売機、スーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。
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photo by 尹 哲郎