【ぶら下がり系スナック】君は「ひざつき製菓」を知っているか!? 『さらに濃厚になった極濃コンポタつな揚げ』『しみわたるえびせん』は名菓の予感…

SNS映えだけじゃない、地に足がついたおいしさ

 

コンビニやスーパーの棚にというよりも、その脇にぶら下がっていることの多い、パッケージ上部に穴の空いているぶら下がり系お菓子。その中で異彩を放っているのが『さらに濃厚になった極濃コンポタつな揚げ』と『しみわたるえびせん』の2品だ。そのどちらも”ひざつき製菓”製。気になるので調べてみた。

 

実は大正創業の米菓の老舗だったひざつき製菓。”つなあげ(綱揚)”が有名で、現代の濃い味路線もフォローするチャレンジャー

大正12年の創業以来、米菓をつくり続けてきたひざつき製菓。2017年には食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC 22000」を認証取得したり、プライベートブランド(PB)製品を多く手掛けるなど、現代マーケットでもその存在感を示しているメーカーだ。

一斗缶で煎餅を販売していた時代の写真

ひざつき製菓という面白い名前は社長さんが膝附という苗字(名字)だから。膝をついてつくっているからというわけではない。ちなみにこの名字は栃木県由来の苗字のようだ。

同社の人気商品はおせんべいの一種である”つなあげ(綱揚)”。小麦粉主体の記事をひねって揚げるその方式は、カルビー「かっぱえびせん」にも通じる定番スタイルだ。ただ昔ながらの味わいを守るだけでなく、現代人の嗜好にあわせた濃い味も展開するフットワークの軽い老舗である。ちなみにパッケージ左上に記載のロゴ「武平作(読み:ぶへいさく)」とは、ひざつき製菓の和菓子・生菓子の直営店名だ。

 

 

それでは各方面で話題にもなっている2つのお菓子を食べてみたい。

 

 

『さらに濃厚になった極濃コンポタつな揚げ』

本来はスープだったが、今ではスナック菓子の定番味として大きな人気を果たしている。ざっとコンポタ味スナックをあげると「うまい棒コーンポタージュ」(やおきん)、「コーンポタージュ」(リスカ)、「カール」(カルビー)、「チートス」(ジャパンフリトレー)、「エアリアル」(ヤマザキビスケット)など、名作が多いことでわかるだろう。

そして今回紹介するのが、ひざつき製菓株式会社(栃木県栃木市)『さらに濃厚になった極濃コンポタつな揚げ』(40g・希望小売価格 税抜120円・2019年12月から2020年2月までの期間限定発売)である。ドラッグストアやコンビニで黄色いPOPなパーケージが異彩を放っている気になる商品だ。

メーカーによれば、「シーズニング(フレーバーの粉)とチョコレートを溶かしたようなソースのW掛けする”極濃系シリーズ”を2年前からスタートし、その流れの中で生まれたものです」とのこと。なるほど、現代のいわゆるコンビニ舌に合わせた商品開発から生まれたようである。

 

 

「従来つな揚げ(ひねり揚げ)というものは、業界的に100円で80gなど内容量が多ければ多いほど良いという風潮がありました。ただ現代のニーズは、食べきりサイズで量よりも質、ちょっとで良いから美味しいものを食べたいというものにシフトしてきたと思います。

そこでW掛けで手間を掛けておいしくする路線で、セブンイレブン先行発売にて、「チーズ」「明太マヨ」「コンポタ」「ギョーザ」の順番で発売をしていきました。どれもスナックでは定番の味です。その中から昨年「コンポタ」が大ヒットいたしまして、今年はさらに味を濃くして再登場させました」

 

 

ただ冬限定の発売というのは不思議だと思ったが、「パッケージに温かみを持たせているので」ということらしい。コンポタ味は一年中おいしいと思うのだが。ちなみに丸い形の「コンポタ」も存在し、マツモトキヨシのPB商品として販売されているという。

それでは濃厚コンポタ味でサクサクが売りののつな揚げ『さらに濃厚になった極濃コンポタつな揚げ』を食べてみたい。スイートコーンフレーバー×スイートコーンソースのW味付と言うのには、もう期待しかない。

別名ひねり揚げ

開封すると、よく知っているつな揚げの香りが漂う。だが実際に食べると、思った以上に軽い。サックサクの食感で楽しい!このギザギザが舌に当たる所と当たらない所があるのもいい。

 

 

そしてやはりコーンの味が濃厚だ。コンポタの甘味と塩味と旨味が凝縮して、生み出される魔性の魅力、止まらない美味しさ。これはいくらでも食べられる…。

1袋当たり、糖質(炭水化物)は12.7g、エネルギーは207kcal

 

入手は全国のドラッグストアやコンビニエンスストアで可能だ。

 

 

『しみわたるえびせん』

パッケージもいい感じだが、ネーミングの妙でSNSでも話題になりがちな『しみわたるえびせん』(40g・希望小売価格 税抜130円・2020年2月から4月までの期間限定発売※セブンイレブンにて先行発売中)。液体じゃないのにしみわたるとはこれいかに? ともう、引っかからざるを得ない。

国産米100%の生地に小エビを練り込み、大きな釜でジュワッと揚げ、さらに旨えびパウダーを贅沢にまぶしたというこの製品。いわゆる口の中の水分持ってかれ系のえびせんである。こちらはうるち米使用の米菓だ。

「SNSでは、お酒と共に体にしみわたるなど書いて頂いているのを見て、大変うれしく感じております」

とのこと。食べ手が納得する理屈をつけて完成するとは、なかなかおもしろいコンセプトである。

開封しても、香りはほぼないのが意外。一口で頬張るとサックサクの食感でもてなしてくれる。水分持って行かれ系のおいしさがみなぎっている。そして濃厚なエビの風味がやってくる。歯にくっつくのも含めて、どっぷりえびせんを堪能できるという筋書きだ。

20歳未満なら牛乳で、大人ならビールでしみわたらせるのがおすすめだ。

1袋当たり、炭水化物は27.2g、エネルギーは193kcal

 

 

入手は全国のセブンイレブンにて可能だ。

 

 

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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