【春は抹茶】『抹茶スナック菓子特集』抹茶好き記者が気になった5商品はこれだ!
抹茶のお菓子やスイーツは海外層目当てのブームに終わらず、日本の現代食文化にもしっかりと根付いた。そして今年もコンビニやスーパーに抹茶の季節が到来! 続々と発売される商品の中から、記者が気になった抹茶菓子を食べ比べする『抹茶スナック菓子特集』をお届けしよう。
新茶の旬は春、抹茶の旬は秋って知ってた?
食べ物に旬があるようにお茶にも旬がある。摘み取った新芽で入れた新茶が飲める5~6月頃だ。摘み取ったばかりの新鮮な味わいはこの時期にしか楽しめない。だが、抹茶の旬は11~12月の秋から冬先にかけて。摘み取った後、半年間熟成期間を必要とするため、この時期が旬とされている。
むろん秋にも抹茶を使った商品は発売されているが、お茶の旬は春というイメージが強いことから抹茶商品も春に登場するのが通例となっている。今年の3月も多くの抹茶商品が発売され、全国の抹茶ファンを魅了した。記者が執筆しているコンビニ新商品にもほぼ毎週登場している。
そこで今回は、記者が気になった商品をピックアップした『抹茶スナック菓子特集』を開催する。抹茶の味をどのように生かしているのか、その魅力に迫ってみよう。特集するのは次の5つだ。
- 森永製菓 『ミニエンゼルパイ<抹茶ラテ>』
- 森永製菓 『小枝<抹茶ラテ> 』
- ローソン 『アーモンド抹茶チョコレート(イヌリン使用)38g』
- アサヒグループ食品 『クリーム玄米ブラン 抹茶のブラウニー』
- ローソン 『Lb でっかい!キャラメルコーン宇治抹茶味』
森永製菓 『ミニエンゼルパイ<抹茶ラテ>』
トップバッターは、森永製菓の『ミニエンゼルパイ<抹茶ラテ>』(8個入・小売希望価格 税抜180円・2020年3月17日発売※2020年8月まで)。1961年に発売されて以来半世紀以上にわたり愛されて続けてきたブランドのミニVer.が抹茶ラテ味となって新発売された。
パッケージは茶葉を思わせる淡い薄緑色。直径3.5cmほどの一口サイズのエンゼルパイを口に入れると、ほのかに香る抹茶の香り。原材料に抹茶がそのまま入っているので、香料でごまかしていないそのままの香りとなっている。
定番のマシュマロとチョコレートが抹茶の味わいに甘さと優しさをプラスした味わいとなっとり、ガツンとした抹茶味ではなく抹茶ラテのような丸みのある味わいが楽しめる。
最も抹茶らしさを感じたのは、食べ終わった後の余韻。主張こそしないが、しっかりと残る香りが風味となり鼻へと抜けていく。ホッと心安らぐこの感覚が心地よい。
濃厚な味わいや強烈な香りはあまりなかったが、ふわっと広がる抹茶の風味が楽しめる一品だった。
森永製菓 『小枝<抹茶ラテ> 』
2つ目は同じく森永製菓の『小枝<抹茶ラテ>』(4本×11袋・小売希望価格 税抜180円・2020年3月17日発売、2020年5月まで)。1971年に発売され、来年50周年を迎える同社のロングセラー商品である。先ほどの『ミニエンゼルパイ<抹茶ラテ>』と同じ「抹茶ラテ」フレーバーシリーズの1つとして発売された。そのため、パッケージも同じテイストの茶葉を思わせる淡い薄緑色で統一されている。
パックを開けると抹茶味にコーティングされた小枝が4本登場。そしてそれと同時に抹茶の香りがふわりと鼻孔を刺激する。たった4本なのに芯のある濃厚な香りだ。
お馴染みのサクサクとした食感を楽しみながら味を確かめてみると、香りに負けない濃厚な抹茶ラテの味わいが口中に広がる。こんなにも小さいのに抹茶の風味がどんどんと湧き出てくるのだ。
だが、先ほどと違うのはミルクのまろやかな香りが強いという点。乳糖が多めに入っているためかラテらしい甘い味わいがあり、後味にも残り続けている。抹茶好きにも甘い派と苦い派がいると思うが、これは完全に甘い派に向けた一品のようだ。
ローソン 『アーモンド抹茶チョコレート(イヌリン使用)』
3つ目はローソンの『アーモンド抹茶チョコレート(イヌリン使用)』(38g・希望小売価格 税込198円・発売中)。商品名の通り、食物繊維のイヌリンを9.5g使用した健康を気にする人にも食べやすいチョコレートだ。
日本人の食物繊維摂取量は不足していると言われている中、1袋当たり9.5gを摂取できるのは大変ありがたい。成人女性は18g/日、成人男性は20g/日なので、約半分を摂取できる計算だ。
糖質も5.0gと少なく糖質制限にも嬉しい仕様。だが、糖質が少ないということは砂糖が少なく甘さが控えめということ。しかし、『アーモンド抹茶チョコレート(イヌリン使用)』を食べてみると、意外と抹茶との相性が良い。西尾産抹茶の風味や苦みが感じやすく、抹茶らしさをしっかりと味わうことができる。
甘味はほとんどないので甘ったるい味が苦手な人にもぴったり。アーモンドの食感もアクセントとなって食べ応えもある。個人的にはアーモンド抜きでも食べてみたいと思える抹茶らしい一品だ。
アサヒグループ食品 『クリーム玄米ブラン 抹茶のブラウニー』
どんどん食べていこう。4つ目はアサヒグループ食品の『クリーム玄米ブラン 抹茶のブラウニー』(70g/1枚2袋入り・実勢価格 税込182円・発売中)。「クリーム玄米ブラン」は、小麦の外皮である小麦ブランや玄米などで作ったザクザク生地でクリームを挟んだ栄養機能食品だが、今回試食する「ブラウニーシリーズ」は小麦ブランや玄米などをしっとり生地に仕上げたシリーズ。
チョークストライプの可愛いデザインの袋を開けると、生地とクリームに使われた宇治抹茶の香りがふわり。抹茶濃いめとあってかなりしっかりとした印象だ。そして期待通り、噛むと同時に抹茶の風味が弾けるように口中に広がっていく。これはまさに抹茶の味。
甘味は比較的控えめだが必要十分な味わい。苦味も主張こそしていないが、甘さの後ろにひっそりと存在していて後になって顔を見せ始める。抹茶も飲んだ後に苦味を感じやすいから、そういう意味では再現度は高め。
しっとり食感で飲み物がなくても食べやすいので間食用に鞄に入れておきたい一品。密度が高く1つ食べただけでかなりお腹は満たされるし栄養もバッチリ。ほろ苦い抹茶好きにおすすめ。
ローソン 『Lb でっかい!キャラメルコーン宇治抹茶味』
最後はローソンの『Lb でっかい!キャラメルコーン宇治抹茶味』(65g・実勢価格 税込138円・発売中)。東ハトでお馴染みのキャラメルコーンが大きくなったローソンブランドの商品だ。その大きさは通常の約3倍。それだけでワクワクするのに宇治抹茶と組み合わせたとなればワクワクがはちきれそう。
袋の中には表面に京都産の宇治抹茶キャラメルがついたキャラメルコーンがどさっと入っている。65gは決して多い量ではないが、1つ1つが大きいので見た目のインパクトがとにかくすごい。
たまに見え隠れする抹茶の香りを漢字ながら口に入れたのだが、舌の上にはキャラメルの甘い味だけを感じる。一体どのあたりが抹茶要素なのだろうか。疑問に思いながらごくんと飲み込むと、それはじわじわと浸食してきた。
キャラメル味で支配されていた口の中をリセットするかの如く苦味が出現し甘味を消していく。呼吸をするたびに苦味が増し、抹茶の風味がほのかに感じられる。ここまで2面性のある味には驚かされた。
抹茶とキャラメルコーンの融合とは言い難いが、甘さも苦さも両立したユニークな味に仕上がった1品である。
同じ抹茶でも楽しみ方は全く違う!あなた好みの抹茶を探してみて
抹茶のお菓子が人気な理由は風味やそれを活かした甘味、本来の苦味を活かした味など様々。だからこそ多くの人に受け入れられ、定着化したのだと記者は思う。だが多くの商品が発売された分、自分好みの味に出会うのは難しいという問題もでてきた。
今回紹介した5商品は甘さも苦みも、香りも食感も全く違うものばかり。新しい抹茶と出会いたい、と思うあなたの参考になれば嬉しい。春の季節を抹茶で感じてみるのはいかがだろうか。
公式サイトはこちらphoto by 尹 哲郎