【ローソン】コンビニもウーバーイーツする時代へ〜ランキングデータから見えてきた傾向とは?【おたナビ市場分析】
いまや「Uber Eats(ウーバーイーツ)」のロゴを背負った自転車が走り抜ける光景も珍しくなくなった昨今。通常は飲食店のデリバリーが主だが、最近の自粛生活の影響で大きく増えているのが、コンビニ利用なのだという。そこで現在唯一コンビニで利用可能となっているローソンのランキング情報を得ることができたので、傾向を分析してみたい。
ローソンをウーバーイーツで利用する人が増えている!
ウーバーイーツといえば、従来デリバリーサービスを行ってこなかった飲食店のメニューも頼めることから人気が急上昇。今ではすっかり市場に定着したフードデリバリーサービスの代表格である。
そんな世の中の流れをコンビニ界でいち早く察知、2019年8月より導入を実現したのが「ローソン」である。昨今、外出自粛/ステイホームというライフスタイルが加速するとともに、その需要が大きく伸びているという。
今回は、そうしたローソンのランキングデータの一部を知ることができたので、最近の消費トレンドを推測してみたい。
宅飲み需要、ファミリー需要、「からあげクンレッド」「大きなツインシュー」の売り上げアップからわかること
4月6日週の販売数ランキングの上位10品の内訳は、8品がミネラルウォーター、お茶、ソフトドリンク、アルコール等の飲料だ。基本的に持ち帰るのに重いものが選ばれるというオンラインショッピング全体に共通する傾向は一致している。
注目すべきは飲料以外。トップ10入りしているのは、まず看板商品の「からあげクン」が売れているのはごく自然なのだが、その種類が違う。通常の店頭販売売り上げでは、
1位「からあげクンレギュラー」
2位「からあげクンレッド」
3位が「からあげクンチーズ」
というのが基本なのだが、ウーバーイーツ利用者では、ダントツ1位が「からあげクンレッド」なのだという。通常「からあげクン」は小腹満たし要素が高い商品なのだが、利用者の中ではどうやらお酒のお供=おつまみとしての需要が優っているようだ。そこでよりスパイシーなものが求められていると推測される。
「からあげクンレッド」と同時に売れているのがアルコール系飲料。これも3月30日週と比較して4月6日週では約1.4倍となっているところから、ローソン×ウーバーイーツは宅飲み需要が非常に多いことがわかると言えるだろう。
もう一つトップ10入りを果たしたのが、ローソンのオリジナルスイーツで人気の高い「UC 大きなツインシュー」(税込120円)。
これはやはりファミリー需要なのではないか。家族で生活しており、酒とつまみだけを頼むのはどうも気が引ける。子どものためのデザートを入れて、飲むためだけではないと主張するお父さんのアピールする顔が見えるようである。
この傾向はさらにウーバーイーツで頼めるものが通常のフードメニューだけではないというところからも、今後、より伸びていくと推察される。コンビニだけに、食品以外のものも同時に注文できるのだ。
わかりやすいところではティッシュペーパー、乾電池、バンドエイドなど、うっかり切らしてしまったが、買いに出るのは面倒(外出自粛だし)という需要に応えることができるのが、コンビニ×ウーバーイーツの特性だ。
お酒とおつまみだけを注文するのはどうにも抵抗があるというお父さん(お母さん)にとっては、そういえば「アレもないからまとめて」という罪悪感除去の役目も果たすので、自粛期間延長、ウィズ・コロナ、アフター・コロナの社会ではさらに広まっていくのではないだろうか。
そもそも飲んでしまって、足りなくなって、今まではコンビニに出かけていた人でも、マスクをして、帰ってきたら手指を消毒してうがいしてという流れは考えるだけでも気が重いだろう。
ちなみに4月13日よりウーバーイーツ利用可能となっている店舗は以下の通り。
【ローソン】
ゲートシティ大崎アトリウム店/新宿靖国通店/新宿若松町店/ローソン代々木八幡駅北店/EXタワープラス店 /月島駅前店/港三田三丁目店/京王クラウン街笹塚店/四谷左門町店/世田谷桜新町二丁目店/大井店/南砂二丁目店/GUNZASIX店/八丁堀一丁目店
【ナチュラルローソン】
芝浦海岸通店/北千束駅前店/神宮外苑西店/大手町フィナンシャルシティノース店
ただし5月末までには、関東・近畿地区の約500店舗に拡大予定だというので、現在近辺に対応店舗がない場合でも、随時チェックしておきたい。
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