臭くない豚骨ラーメンの名店の味が20年の時をこえカップ麺化!『一蘭 とんこつ』は高いだけある
海外客の行列でもおなじみの天然とんこつラーメン専門店「一蘭(いちらん)」は、ウイルス拡大前から”味集中カウンター”でパーティションが採用されていた名店だ。その特徴は特有のニオイを抑えた豚骨ラーメン。20年越しで完成した『一蘭 とんこつ』を味わってみたい。
リアル店舗の味を再現するために20年かかったというこだわりのスープにノックアウト確実!
株式会社一蘭(福岡県福岡市)の『一蘭 とんこつ』(128gうち麺60g・希望小売価格 税込490円・2021年2月15日発売)は、名店監修カップ麺が数多く存在する中で、やっとのことでお目見えした一品だ。
遡ること20年前から話は来ていたそうだが、試行錯誤を重ねるうちにそれだけの月日が経ってしまったのだそう。この『一蘭 とんこつ』にはそうしたこだわりが詰まっているのだから、500円近い価格も仕方ない。さらに具材何もなしというのも、納得しよう。きちんとおいしさが再現されているのなら。
九州を拠点とする豚骨ラーメンは、基本的には臭い。ケモノ臭いと表現する人もいるほど、店によっては強烈な臭気を放つものも少なくない。「それがおいしいのに」という人もいるのはわかるが、やはり臭く感じてしまうのは確かだ。
そんな常識を覆したのが全国展開を果たしている「一蘭」。初めて行くとその臭みのなさに鼻がどうかしたのかと心配するくらい、良いニオイだけで構成されている豚骨ラーメンが出てくる。しかし食べるときっちり豚骨味で狐につままれた気分になる。
さて、それをどこまでカップ麺で再現できたのだろうか。
ひょっとして店よりうまい!? このスープ、グビグビいきたくなるうまさ『一蘭 とんこつ』
エースコックとタッグを組んで、ついに商品化された『一蘭 とんこつ』は非常にストイック。ノンフライ麺とABCの3つのスープ/たれのみが入っていて、具材がない。
湯入れ後、まず何も入れない段階でササッと麺をほぐし、順番に粉末、液体、秘伝のたれ(赤)を入れていく。
完成するとそよ風のようなニンニクのおいしそうな香りがするだけ。やはり臭くない! それではと麺をすすると、物理的にいくらかラウンドしているのは仕方ないが、ストレート麺をかなり再現できている。
そして問題のスープには大感動。まさに店の味、というか店舗や時間帯によって多少の濃さの違いがあるものだが、おそらくこれがベスト濃度だと思うシャープな旨味・塩味とまろやかな口当たりの極上スープになっていた。カップ麺に合わせて開発された「秘伝のたれ」の入れ具合もベストなのではないか。これはすごい。
このおいしさがカップの中に収まるとは、恐れいった。こだわりというか、執念を感じさせるクオリティである。
入手は、一蘭店舗(一蘭 古賀SA店・下りを除く)やおみやげ一蘭公式通販のほか、一部コンビニや小売店などで可能だ。
公式サイトはこちら
photo by 尹 哲郎