“汁なし”日清夏めんトリオ『カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば/日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん/日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』
夏場に熱いスープはちょっと、という人にうれしい”汁なし”日清夏めんトリオ『カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば/日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん/日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』。濃い味付けだから食べ応えもバッチリ。汁なしカップ麺の夏フェスをじっくりと味わってみよう。
毎年恒例日清食品のトリオシリーズ。今回のテーマは汁なし!
1年中食べられるインスタント麺も、シーズンオフのような売り上げが下がる時期がある。それが夏。いくら美味しいとはいっても、汗だくになりながら熱いスープと麺を食べるのはつらい。日清食品はこのシーズンオフを乗り越えるべく、毎年夏仕様の「カップヌード」「どん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」をグループにしたトリオシリーズを販売している。
今年発売となったのは”汁なし”日清夏めんトリオ『カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば/日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん/日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』(2021年7月5日発売)。濃くて旨い味わいと、暑い夏でも食べやすい汁なしが特徴のカップ麺だ(「カップヌードル」以外は元々汁なしだが)。
ちなみに昨年は「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立ての鶏白湯」「日清のどん兵衛 すき焼き 肉汁の旨みたっぷりすき焼き風うどん」「日清焼そばU.F.O. 梅こぶ茶 梅こぶ茶の旨み広がる塩焼そば」、一昨年は「カップヌードル 四川麻辣 よだれ鶏味」「日清のどん兵衛 黒酢酸辣湯 うどん」「日清焼そばU.F.O. 四川花椒香る 担々焼そば」が発売されている。
今年のテーマは汁なし。暑い夏も食べやすくするためにスープを無くしたほか、フェスやお祭りのお馴染み料理である焼きそばや焼きうどんを、おうちでも楽しんでほしいという願いがあるようだ。だが、たんに汁をなくしただけではない。それぞれ暑さを吹き飛ばすような夏にふさわしい味わいに仕上がっているという。早速その味を確かめてみよう。
『カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば』
1つ目は『カップヌードル 旨辛カルビ味焼そば』(87gうち麺73g・希望小売価格 税込208円)。豚の旨みを効かせた旨辛ソースが特徴の汁なしカップヌードルである。
ちなみに、2017年夏に焼きそば風にアレンジされた「カップヌードル 汁なしシーフード」が発売されており、今回が汁なし初挑戦というわけではない。とはいえ、かなりレアものなのでしっかりと味わっておきたい。
作り方はいわゆる汁なしカップ麺と同じ。いつもは粉末スープがあらかじめ入っているが、今回は別添の旨辛だれを湯切り後に入れる。ねっとりとしているのでしっかりと混ぜるのがポイント。
容器は「カップメシ」と同じなので比較的混ぜやすいが、ムラになりやすいので水分は少し残しておいてもいいかもしれない。
香りは豚というより、みそっぽさのある深みのある印象。確認してみると原材料に粉末味噌が使われているので、おそらくその匂いだろう。
いざ実食。味は甘辛なみそ風味の味わい。豚の旨味ももちろんあるのだが、パンチのある味というには少々物足りなさを感じる。具材の味付豚ミンチと一緒に食べると旨味もプラスされて美味しくなったので、試してみてほしい。
コンセプトである汁なしの食べやすさはばっちり。混ぜているうちに食べやすい温度に下がっているから、猫舌の人でもすぐに食べられる。水を飲まなくてもいいくらいの、ちょうどいい熱さだ。
油揚げのウェーブ麺は、普通の「カップヌードル」よりも少し短く太めに作られており、汁なしでもすすりやすく食べ応えのある食感に調整されている。スープはなく、いつもと違う味なのに、麺の舌触りで「カップヌードル」感が出せるのは流石王者の貫禄といったところ。
具材は味付豚ミンチ、キャベツ、赤唐辛子。麺と一緒に食べることで、味や食感が変わるから最後まで飽きずに食べられるだろう。なお、赤唐辛子はそこそこピリ辛なので苦手な人はご注意を。
『日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん』
続いては『日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん』(102gうち麺74g・希望小売価格 税込208円)。ビーフの旨みを効かせたスパイシーな味わいが特徴のカップ麺だ。
2019年に「日清のどん兵衛 汁なし黒カレーうどん」が発売されているが、こちらは甘めな味わいが特徴。同じカレー味でも全く別物と捉えていいだろう。
中に入っている液体ソースを蓋の上で温めながら、湯戻し5分。お湯を切った後、液体ソースをかけて混ぜれば完成だ。少しドロッとしているがかなり混ぜやすい。
香りは少しまろやかで甘味のある印象。香辛料が利いているのがよくわかる。
汁はねに注意しながら(汁なしだけど)ズルズルっとひと口。初めの印象は比較的甘めで、旨味のある味わい。スパイシーさはあまり感じなかった。
だが、箸をすすめていくと次第にそのスパイシーさが際立ってくる。めちゃくちゃ辛い! というほどではないが、ほどよくヒリヒリとする刺激的な味。これはなかなか美味しい。
麺はお馴染みの油揚げ平麺。もちもちっとした食感とカレーの相性が良く、食べ応えもバッチリ。欲を言えばもう少し量があって欲しいところ。
具材は大豆ビーフ※、ニンジン、ネギ。日清食品独自製法の大豆ビーフは、いわゆるソイミート、大豆肉の類のもので、食感こそ肉に似ているものの味の面では好みが分かれる。しかし、今回はとても相性がよく、カレーのスパイシーさと甘めの味付け、そして食感が組み合わさり、トッピングとして十分に楽しめた。全体的に完成度の高い1杯だった。
※大豆たん白を主原料とした具材
『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』
最後は『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』(120gうち麺90g・希望小売価格 税込208円)。甘さが特徴のお好み焼き味ソースを使った焼きそばだ。原材料を比較すると、ソースに使われている糖類の重量比がアップしており、甘味を出す調整がされている。
といいつつ、お好み焼きと焼きそばのソースの違いがいまいちピンときていないのだが、2016年に発売された「日清焼そばU.F.O. お好み焼味」は、大好評だったらしく数ヶ月後に再販されている※。となれば、味の変化に期待しても良さそうだ。
※BIGサイズからレギュラーサイズに変更して発売
作り方はいつもと同じ。ただし、別添に卵黄のコクが際立つ「コク旨マヨ」がついている点が少し違う。
なるほど、お好み焼きにマヨネーズは必須。しっかり絡めていただくとしよう。
見た目はいつもの焼きそば。しかし、香りはかつおがしっかりときいた和の印象。目をつぶれは、確かにお好み焼きが先に思い浮かぶ。(「日清焼そばU.F.O.」にはかつお粉は使用されていない)。
いざ実食。「日清焼そばU.F.O.」と違い、かなり甘めの味わい。ソースの辛さがなく、ジャンキー感が抑えられた濃厚な味わいだ。「コク旨マヨ」をたっぷり麺と絡めるとこってり感がUPし、重厚感が増した味わいになった。これはうまい。
ただし、焼きそばとの違いは分からない、というのが本音。やはり同じソースをベースとした味付けなので、大きな違いが表れにくいのだろう。
完成度は非常に高いし、記者としてはこちらの方が好みではあるが、新規性という意味では少々もったいなく感じた。
なお、具材はキャベツのみ。量はほどよく入っているが、豚肉あたりは入れて欲しかった。
一番の魅力は、出来てすぐに食べられることかも!
暑い夏にも食べやすい汁なしカップ麺トリオを実食した。スープがないから、汗をかかずスイスイ食べられるし、なにより調理後にすぐに食べられるのがとてもうれしい。確かに夏にぴったりなカップ麺といえるだろう。
ただし、目新しさという点では『日清の汁なしどん兵衛 スパイシーカレー焼うどん』と『日清焼そばU.F.O. お好み焼味焼そば』は少々インパクトに欠ける印象。食べてもらえばこの完成度が伝わると思うのだが…。
全国のスーパー、コンビニで発売中。
公式サイトはこちら
photo by 尹 哲郎