新世代ウーロン茶を3種比較!『日本の烏龍茶 つむぎ』『にっぽん烏龍』『黄金烏龍茶』一番美味しいのは!?
ウーロン茶(烏龍茶)と言えばサントリー。実際に市場シェアは50%を超えており、圧倒的な存在感を誇る。しかし時は2015年、様々な付加価値を持つ「新世代ウーロン茶」が各メーカーから続々と登場しており、さながら下剋上の様相を呈している。今回はそんな新世代ウーロン茶3種をピックアップし、比較してみた!
不味かったウーロン茶が、40年間の改良で日本に根付いた
そもそもウーロン茶といえば、居酒屋などでお酒が飲めない人がやむなく頼むものというイメージ、もしくはダイエットのために脂分を分解してくれるので味は我慢して飲むものというイメージが、いまだに根強いのでは。
1970年代に登場した当時のウーロン茶は特にまずく感じたものだ。エグい、苦い、変な香りがするの三拍子が揃っており、健康に良くないならば好んで飲むようなものではなかった。当時人気絶頂で秒刻みのスケジュールをこなしていた二人組アイドル、ピンク・レディーがスタイル維持のために愛飲していたところからブームとなり広く飲まれるようになったが、それでも確実にまずかった。
そうこうしているうちに酒場に焼酎などのウーロン茶割りが登場することによって、1980年代半ばの飲み屋街から次第にその存在感を強めていく。別に緑茶割りでも良かったのだが、少しでもヘルシーにという言い訳じみた動機があったことは想像に難くない。飲み屋にとっても緑茶ではお金が取りにくいが、ウーロン茶なら…と助かる一面もあったろう。
そして飲み手がその味に慣れ、なにより飲料メーカー各社の努力による改良が大きな要因だろう、今ではかつての面影がないほど飲みやすくなっている。歴史の中でナンバー・ワンの座を掴んだ『サントリー 烏龍茶』も、パッケージにはほとんど変更が加えられていないがエグみや苦みなどは無くなり、香りに中国茶の面影を残しつつ、老若男女が抵抗なく飲めるものになっている。
『サントリー 烏龍茶』は、普通に美味しい
今回、ウーロン茶の新潮流を比較検証するにあたって、今一度デファクトスタンダードである『サントリー 烏龍茶』を飲み直してみたが、改めてそのすっきりした美味しさに驚く。今ではウーロン茶は無糖茶カテゴリーにおいて、緑茶に次ぐ2番目の規模を誇る市場というのも納得だ。そして、ペットボトルお茶飲料をここまで美味しくできる最先端の技術でもって、各飲料メーカーが一勝負かけてきたのも納得である。
今回比較するのは日本コカ・コーラ『日本の烏龍茶 つむぎ』、ポッカサッポロ『にっぽん烏龍』、伊藤園『特保 黄金烏龍茶』の3本。同じウーロン茶ではあるけれど並べてみると水色が全く違うところが面白い。
ちなみに緑茶と烏龍茶の違いは発酵しているかしていないかの差で、もとは同じ茶葉というのはCMなどでもアピールされているので知っている人も多いだろう。発酵させないままだと緑茶、完全に発酵させると紅茶、半発酵させたのが烏龍茶である。
それでは、それぞれの味と香りの検証を始めよう。