三大ごはんのお供(おとも)を持ち歩く!『桃屋のスティックタイプ ごはんですよ!/鯛みそ/梅ごのみ(3種)』
ご飯のおとも、のり佃煮の代名詞とも言われるほど有名な「江戸むらさき ごはんですよ!」が、実はスティックになって発売されているのをご存知だろうか。『桃屋のスティックタイプ ごはんですよ!/鯛みそ/梅ごのみ(3種)』は、桃屋の人気の味をいつでもどこでもご飯を美味しく食べられるようにした使い切りタイプの商品だ。お手軽でおいしい、便利になったそれぞれの味と使いやすさをたしかめてみた。
常温保存OK! スプーンもいらないから超便利!
1973年に発売された桃屋(東京都)の「江戸むらさき ごはんですよ!」は、従来ののり佃煮=半固形という概念を覆したご飯のお供。そのとろりとした食感と海苔の風味、魚介の旨味に舌を巻いた人も多いはず。その味は発売以来1度も味付けを変えられておらず、その代わりに「海苔佃煮 あまいですよ!」などのフレーバー違いを展開し、ユーザーを裏切らずに満足させるような商品展開をしている。
まさに完璧に思える「江戸むらさき ごはんですよ!」だが、実はいくつか弱点がある。1つは日持ちしないことだ。保存料不使用のため一度開封すると傷みやすい(1~2週間が目安)。ほかにも、冷蔵庫で保管すると容量を圧迫したり、洗い物が増えたり、瓶の処理など、ちょっと面倒くさいことがチラホラある。
こうしたちょっとした面倒ごとを解決するために桃屋が新たに発売したのが、『桃屋のスティックタイプ ごはんですよ!/鯛みそ/梅ごのみ(3種)』(各8g×8本入・実勢価格 税込321円・発売中※都内スーパーにて購入)。その名の通り、スティックタイプになった使い切りタイプのご飯のおともだ。
個包装の使い切りタイプなので、先ほどあげた不満点を見事にクリア。賞味期限(およそ1年半)までゆっくり使えるし、常温保存だから冷蔵庫を圧迫しない。使い終わればゴミ箱に捨てるだけでとてもお手軽。さらには持ち運びもできるから、お弁当や旅行のお供にだってできてしまう。
ただやはり気になるのが、味が変わったり意外と使いにくかったりしない? という疑問。そこでスティックタイプで発売されている3種類を購入し、その味わいや使いやすさをたしかめてみよう。
『桃屋のスティックタイプ ごはんですよ!』を使ってみた
まずはのり佃煮の代名詞、『桃屋のスティックタイプ ごはんですよ!』。トロリとした食感に、かつおと帆立の旨味がたっぷりと詰まったのり佃煮だ。のりは国産100%(主に伊勢湾周辺)使用。短時間で仕上げるあさ炊き製法を採用し、さらに生のりを使うことで、トロリとした中にも青さのりの葉の形状をいかせる食感が楽しめるようになっている。これらは子どもにもおいしく食べてもらうための工夫なのだとか。
箱は一目でわかるおなじみのロゴ入り。賞味期限は記事執筆時に購入したもので約1年後。これならゆったり食べられる。
それでは炊き立てごはんを用意してかけてみよう。スティックタイプは商品によってうまく開けられないものもあるが、これはほとんど力を入れずにまっすぐ開封できた。これも意外と大事な要素。
それではいただきます。ごはんにちょこっと乗せて口に入れると、すぐに甘味と旨味が口中に広がる。記者的にはかなり甘めなのだが、同社がいうにはこれは旨味によるものらしい。だとすると、かなり濃厚。帆立の旨みが強めだろうか、のりの風味と調和した深みのある味わいだ。
中にはきちんとのりの葉も形が残っているが、正直ご飯と一緒に食べると食感は分かりにくい。とはいえ、噛むごとに風味や旨味が増しているような気がするから、食感以外でも大きな役割を果たしていそうだ。スティックタイプになっても原材料は同じ。水飴の割合が多くなったが、味やトロリとした食感は変わりなかった。安心安定の「江戸むらさき ごはんですよ!」の味が楽しめた。
『桃屋のスティックタイプ 鯛みそ』を使ってみた
続いては『桃屋のスティックタイプ 鯛みそ』。実は創業(1920年)以来発売され続けているロングセラー商品だ。白甘みそと白辛口みその2種類の米みそをブレンドし、いとより鯛そぼろと砂糖を加えた甘口仕立てのごはんのお供である。
オリジナルの「鯛みそ」は缶入り商品のため、開封後はラップをしたり早めに使い切ったり(といっても1ヶ月ほど保つそうだが)と不都合なことも多かった。しかし、スティックになったことで、保存の手間がなくなり扱いやすくなっている。
原材料は基本的に同じ。もちろん保存料不使用のままだ。ただし、こちらも水飴の割合が増えている。おなじみのロゴを使った箱入り。卓上に置きっぱなしにしてもかわいいかも。
粘度が高くどろっとしたやわらかさ。食べてみると、みその甘味と風味が力強い味。なめらかなペースト状の舌触りで、塩分が絶妙にブレンドされており、ごはんとの相性は抜群だ。だが塩辛いわけではなく、甘さを引き立てるようなしょっぱさ。調べてみると、塩分は5%に抑えられているとのこと。ひと言で言えば「the 和風」な味わいで、まったりとした味の中にずっしりとコク深さが感じられる。日本人好みの安心するおいしさだ。
ただ少し気になったのは、思っていた鯛らしさがほとんど感じられなかったこと。ペーストの中に1mmほどの小さな肉があるのだが(これがいとより鯛そぼろだろう)、甘みその味が強くて噛んでもほとんど何も感じられなかった。鯛に釣られて買った人は少しガッカリするかも……。
『桃屋のスティックタイプ 梅ごのみ』を使ってみた
最後は『桃屋のスティックタイプ 梅ごのみ』。梅本来の風味を引き出すために梅を半年以上漬け込み、昆布・かつお節・しそを合わせた、甘さと深みのある味わいに仕上げられている。また、梅と相性の良いりんごを使うことで、すっきりとした味に仕立てられているのも面白いポイント。
主原材料の梅は、中国にある同社の子会社で一貫して製造されており、最低限の加熱で仕上げることで風味を損ねないよう工夫がされている。梅味のご飯のお供というとすっぱさだけが注目されがちだが、素材の良さをきちんと楽しめるというわけ。
ご飯の上に出して、いただきます。少し乗せただけなのにしっかりとした梅の味。ほどよいすっぱさ加減でとてもバランスがいい。顔をゆがめるほどすっぱくはないけど、はちみつ梅ほど甘くない、いくらでも口に入れられるようなマイルドなすっぱさだ。
お子さんでもかなり食べやすいだろう。後味には、ほんのりとかつお節の香りが風味となって鼻を抜ける。とてもやさしくまったりとした余韻。このかつお節のおかげで、次のひと口も変わらない味が楽しめた。梅好きにはちょうどいいご飯のお供だ。
ご飯一膳分を食べきれる8gサイズがいい!
スティックになって良かったのは、量がちょうどいいこと。記者は常々、ふりかけなどはご飯一杯に対して量が少ないと感じていた。しかし、8gという絶妙な分量は、お茶碗に出してみるとちょうど食べきれるくらいの量。いずれも味がしっかりとしているから、少量でも最後までご飯と一緒に食べられた。これこそ、ご飯のお供といえるだろう。
全国のスーパーやネット通販などで発売中。
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photo by 尹 哲郎