東京ガスで電気を契約!? 電力自由化でトクするための「ずっともプラン」を知ろう!
4月より始まるのが「電力自由化」。日本国民なら必ずや連日耳にしているワードだろう。しかしその内容をしっかり全国民が把握しているかというと微妙なのも現実。しかも生活に欠かせない”電気”なので、うかつな乗り換えで停電になったら…、などと心配も尽きない。そこで要点を簡単にまとめてみた。
電力自由化ってそもそもどんなもの?
東京に住んでいれば「東京電力」、関西に引っ越せば「関西電力」となるのが今までの常識。そこに選択の余地はありえなかった。しかし今年の4月からは、ケータイのキャリアを選ぶように、様々な事業者を選ぶことが可能になる。関西に引っ越してもそのまま「東京電力」を使用することも可能になるのだ。
とはいえ電気が運ばれてくる電線は一つでは? という疑問も湧くだろう。実はこれ、自社で発電所を持っている事業者もいれば、例えば東京電力の電力網を借りてサービスする事業者もある。近年流行しているドコモ回線を借り受けてサービスを展開する格安SIMスマホのようなイメージと思えば間違いない。
必要なのは電気メーターの交換。電気使用状況をより細かく把握できる「スマートメーター」を設置(取り付けは無料が大半)するのは必須だが、それほど高い障害ではないだろう。各戸メーターが独立していれば、集合住宅でも自分の部屋だけ違う電気事業者を選ぶことも可能だ。
ちなみにインフラとして問題なのは事業者倒産などでの突然の電気供給のストップ。しかしここはきちんと考えられていて、契約会社に万一のことがあっても、地域を担う電気事業者が代わって供給してくれるという仕組みになっている。
群雄割拠の電気事業者/各会社によってオトクの種類は違う
生活コストに意識の高い人ならば、もういろいろな各社プラン比較をし始めているのではないだろうか。すでに電力比較サイト「エネチェンジ」もスタートしており、郵便番号を入れれば使用可能な電気事業者の比較もできる。そう、全ての事業者が全国展開しているわけではなく、サービス展開地域もバラバラなので、なかなかに悩ましいのが現実だ。さらに格安なのはいいけれど、ケータイ・キャリア契約でおなじみの”2年縛り”があるサービスも多い。
現在参加を表明している電気事業者はガソリン系の「ENEOSでんき」から鉄道会社の東急グループによる「東急パワーサプライ」、旅行会社H.I.S.による「H.I.S.エナジー」などなど、もはや簡単に把握できないほどの数々の業者が名乗りを上げている。
中でも妻夫木聡や広瀬すず、マンガ「キャプテン翼」作者の高橋陽一が出演するCMと共に、一番「おや!?」っと思わせたのが、東京ガスによる電気事業ではないだろうか。ガスなのに電気…、この違和感には誰もが驚いたのでは? さらに言えば全国展開するので東京でもないし…。
2月1日再値下げで話題! 主要インフラが合体した東京ガスによる電気事業
オール電化住宅に住んでいる人はともかくとして、通常は電気・ガス・水道は契約していることだろう。それらは光熱費としてまとめられる生活に必須のコストだが、今まではそれぞれ独立しており、組み合わせをどうこう考える必要もなかった。
ところが東京ガスが発表したのは、ガスと電気をまとめて契約するとセット割引となる「ずっとも電気 ガス・電気セット割」だ。「ずっとも電気」自体も、2015年12月に発表した価格を今年2月に値下げ更新した。
とは言っても自分の場合はどのくらい安くなるのか、これらの数値を見てパッとわかる人も少ないだろう。具体的にどの程度のオトクなのだろうか。